研究課題/領域番号 |
19H03823
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
菅原 俊二 東北大学, 歯学研究科, 教授 (10241639)
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研究分担者 |
黒石 智誠 東北大学, 歯学研究科, 講師 (30400261)
多田 浩之 東北大学, 歯学研究科, 講師 (70431632)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | ビタミンD3 / 口腔免疫 / 粘膜免疫 / 免疫応答 / 口腔粘膜 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔粘膜は常に飲食物などの抗原にさらされているが、これらに対するアレルギーや炎症反応は通常起きない。一方、微生物感染に対して防御機構を発揮する、という相反する重要な機能をもつが、その誘導のメカニズムは未解決な部分が多い。また、唾液の主要抗体IgAは口腔の防御機構に重要であるが、その産生機構は十分に分かっていない。本研究は、ステロイドホルモン様の特性をもつ栄養素 活性型ビタミンD3(VD3)を基軸として、口腔粘膜の免疫応答調節機構の解明を目指す。本研究により、骨代謝で中心的な役割をもつ活性型VD3の口腔粘膜免疫、さらには全身の粘膜免疫に関する新たな学術基盤を構築する。
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研究成果の概要 |
本研究は、活性型ビタミンD3を基軸として口腔粘膜の免疫応答調節機構の解明に迫ることを目的とした。まず、遅延型過敏症マウスモデルでは、抗原感作後に、抗原とともに活性型ビタミンD3を舌下投与すると有意に耳介の腫脹を抑制した。この抑制には制御性T細胞が関与しており、活性型ビタミンD3誘導制御性T細胞は、通常の制御性T細胞とは異なる遺伝子発現と機能を有していた。また、ビタミンD3受容体欠損マウスでは、IgAクラススイッチに関わる遺伝子発現が著しく低下していた。以上の結果は、ビタミンD3は口腔粘膜免疫応答の調節に重要な役割を果たしていることを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、“口腔(舌下)粘膜の免疫学的特性”を世界に先駆けて明らかにするという学術的基盤を構築するだけでなく、患者に負担をかけずに行えるSLITの効果を格段に向上させる基礎的研究基盤を提示するという点で、社会的にも大きな意義のある研究である。
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