研究課題/領域番号 |
19H03859
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
上岡 寛 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (80253219)
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研究分担者 |
植田 紘貴 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (10583445)
早野 暁 岡山大学, 大学病院, 講師 (20633712)
亀尾 佳貴 京都大学, 医生物学研究所, 助教 (60611431)
原 徹 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 技術開発・共用部門, ステーション長 (70238161)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 生体ボリュームイメージ解析 / 骨細胞 / メカノセンサー / 骨細管 / 骨基質 / コラーゲン集束化阻害剤 / メカニカルストレス / 骨 / FIB-SEM / 流体-構造連成解析 / 流体シミュレーション / 流体解析 |
研究開始時の研究の概要 |
骨細胞はメカノセンサーとして骨改造を統括していると考えられているが骨基質に囲まれているためその解析は困難を極めた。そこで我々は骨細胞単独に焦点を当てるのではなく、骨を基質構造と細胞構造の連続体として捉え、その両者の構築が骨細胞をメカノセンサーとして成熟させるのではないかと考えるようになった。そして「骨細胞は骨形成期において如何にメカノセンサーとしての機能を獲得していくのか?」という学術的問いに至った。そこで生体ボリュームイメージ解析により骨細胞と同時に個々のコラーゲン線維や石灰化領域も立体構築し、骨形成のステージで骨細胞にかかる機械的負荷をシミュレーションにより解明していく。
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研究成果の概要 |
我々は、骨を基質構造と細胞構造の連続体として捉え、その両者の構築が骨細胞をメカノセンサーとして成熟させるのではないかと考えた。そこで本研究により、骨細胞がメカノセンサーとして機能するためには、骨細胞突起が周囲骨細管と一定の構造を形成することが重要であり、その間にテザリングエレメントが形成されることが鍵になってくることが示唆された。さらに、今後疾患別の骨細管形成とその形態のメカニカルストレス応答への影響を検討していくためには、細胞突起および骨細管の自動抽出は必須となるが、大量の連続画像を有するFIB-SEMデータの解析には、機械学習が応用できることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、どのような力が骨細胞を刺激して、メカニカルストレス応答を生じているか明かでなかったが、骨細管内の構造解析から得られた流体-構造連成解析を進めて流体応力が骨細胞突起の膜表面を局所的に大きく変形させることがメカノセンサーとしてのトリガーになっている可能性を示せた。 また、大量の連続画像を有する生体ボリュームイメージ解析に機械学習を取り入れることによって、境界のはっきりしない電子顕微鏡画像からも目的の部位を自動抽出できることが明らかになった。これにより、今後、より多くのデータを扱うことが可能となり、生体ボリュームイメージ解析が幅広く行われることになったことは社会的意義も高いと思われる。
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