研究課題/領域番号 |
19H03918
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
菅野 恵美 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (10431595)
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研究分担者 |
川上 和義 東北大学, 医学系研究科, 教授 (10253973)
丹野 寛大 東北大学, 医学系研究科, 助教 (10755664)
高木 尚之 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (30569471)
館 正弘 東北大学, 医学系研究科, 名誉教授 (50312004)
丸山 良子 東北大学, 医学系研究科, 名誉教授 (10275498)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 難治性皮膚潰瘍 / 創傷治癒 / ナノ型乳酸菌 / 炎症 / 慢性創傷 / C型レクチン受容体 / 感染 / 免疫 / 皮膚潰瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
褥瘡(床ずれ)など皮膚潰瘍の難治性はよく知られており、感染、免疫不全による「炎症反応の遷延」が難治化要因とされている。既存の治療法として、銀イオンやヨード製剤が用いられているが、細胞毒性やアレルギー反応性等の課題があり、より安全性の高い炎症制御法が求められている。申請者は、免疫活性化作用と抗菌作用を併せ持つ乳酸菌の効果を応用できないか、と考えた。 本研究では、乳酸菌の中でも免疫活性化能の高い『ナノ型乳酸菌』をマウス皮膚潰瘍モデ ルに投与し、『ナノ型乳酸菌』による①皮膚潰瘍の炎症制御・治癒促進効果の機序、 ②抗菌・バイオフィルム制御効果、③細胞毒性の有無について解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
申請者らは皮膚潰瘍に対する「ナノ型乳酸菌(加熱死菌KH2株)」の効果について、マウス創傷モデルを用いて解明することを目的とした。 申請者らの解析により、野生型マウス創傷にナノ型乳酸菌を投与すると創傷治癒、肉芽組織形成が促進し、炎症性サイトカインであるTNF-α、IL-6、増殖因子であるbFGF、TGF-β産生の上昇を伴っていた。また、この治癒促進は、TGF-β産生増加を伴い、糖尿病マウスモデルでも同様に確認されたことから、ナノ型乳酸菌(加熱死菌KH2株)は、新規の難治性皮膚潰瘍の治療法として有効である可能性が高いと考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、重症化した皮膚潰瘍に対する治療は、医療機関に入院し、陰圧閉鎖療法等で創部感染を抑え、肉芽組織を高めた後に手術を実施するのが一般的となっている。 今回の解析により、ナノ型乳酸菌を用いた治療法が確立されれば、在宅や外来通院により、事前に良質な肉芽組織を高める治療を行い、短期間の入院での手術が可能となる。さらに創底をしっかりつくることにより、再発予防に寄与する可能性も高い。
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