研究課題/領域番号 |
19H03987
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
田口 徹 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (90464156)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
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キーワード | 遅発性筋痛 / 痛み / 筋・筋膜性疼痛 / 侵害受容 / 理学療法 / TRPチャネル / 酸感受性イオンチャネル / 筋 / 侵害受容器 / 脊髄後角ニューロン / 筋膜 |
研究開始時の研究の概要 |
遅発性筋痛は運動後に遅れて生じ、数日間持続する骨格筋の痛みである。本研究ではその仕組みの一端を神経レベルで解き明かし、原因となる物質的基盤を明らかにする。その研究成果を遅発性筋痛の治療や予防法の確立に役立て、患者や高齢者の運動習慣の改善やスポーツ選手の競技パフォーマンスの向上に繋げる。
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研究成果の概要 |
本研究では遅発性筋痛の末梢神経・分子機構の解明を試みた。モデルラットを用いた電気生理学解析より、遅発性筋痛には筋C線維に加え、Aδ線維の機械感受性増大が関与し、この過程において、細径線維受容器終末に発現する酸感受性イオンチャネル(ASIC3)が関わることがわかった。また、行動薬理実験より遅発性筋痛の機械痛覚過敏におけるTRPA1の関与も明らかにした。さらに、ヒト腰部筋の遅発性筋痛モデルを確立した。これらの成果は遅発性筋痛の治療や予防につながる臨床的・基礎的知見として重要であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遅発性筋痛(いわゆる運動後の筋肉痛)は誰もが経験のある身近な痛みであり、患者・高齢者・労働者・アスリートなど、多くの人々の日常動作や運動習慣を制限する。そのため、超高齢化の中で健康長寿を目指す本邦において、とりわけ重要な社会的課題である。本研究では遅発性筋痛のメカニズムの一端を神経・分子レベルで解明することができた。また、脊柱起立筋への伸張性収縮負荷による広範囲かつ体系的な圧痛閾値ヒートマップの作製により、ヒト腰部筋の遅発性筋痛モデルを確立した。これらの成果は遅発性筋痛の基礎・臨床に役立ち、その創薬や予防法の確立に繋がる有用な知見であると期待できる。
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