研究課題/領域番号 |
19H04050
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
森山 英樹 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (10438111)
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研究分担者 |
小澤 淳也 広島国際大学, 総合リハビリテーション学部, 教授 (00435059)
新倉 隆宏 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (40448171)
前島 洋 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (60314746)
古和 久朋 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (60396728)
秋末 敏宏 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (90379363)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 老化 / 運動 / 運動模倣薬 |
研究開始時の研究の概要 |
運動機能の低下は老化を加速させる契機となる。運動は多様な効能をもち、老化を防止するために広く推奨されているが、その理論的基盤となる分子機序の解明は意外なほど進んでいない。一方で、現実的には十分な運動ができない高齢者が多く、また寝たきりや痛みのために運動ができないことも少なくない。これを解決する手段として、運動をしなくても、運動と同じ効果をもたらす薬物(運動模倣薬)がある。本研究では、有酸素運動・レジスタンス運動と筋・骨・関節・脳を網羅する分子機序を解明する。そして分子機序に基づいた新しい運動模倣薬を見出すとともに、既存の運動模倣薬を組み合わせて運動を完全に模倣できる薬物を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では、運動の分子機序を解明するとともに、その分子機序に基づいた新しい運動模倣薬を開発することを目的とした。マルチオミクス解析により、有酸素運動および筋力増強運動後に生じる骨格筋での遺伝子発現、DNAメチル化、リン酸化タンパク質の変化を明らかにした。これらの網羅的解析の結果をもとに、化合物データベースConnectivity Mapを活用し、運動後に生じるすべての分子応答を模倣できる化合物を探索した。その結果、運動能力の向上や廃用症候群および変形性関節症の改善といった運動と同様の効能をもつ新たな運動模倣薬を同定することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通じて明らかになった運動後の多階層にまたがる分子レベルの変化は、運動を行う際の拠り所となる理論的基盤となり得る。運動は費用対効果にも優れることから、理論的基盤に基づく、より効果的な運動を実践できるようになれば、高い経済的な波及効果も期待できる。本研究で新たに見出した運動模倣薬は、既報の運動模倣薬とは一線を画し、運動の分子機序に基づいた全身への多様な効能を模倣できる薬物であり、運動ができない高齢者でも運動の恩恵を受けられる真の運動模倣薬となる可能性を秘めている。
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