研究課題/領域番号 |
19H04110
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60070:情報セキュリティ関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
五百旗頭 健吾 岡山大学, 自然科学学域, 助教 (10420499)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | サイドチャネル攻撃 / 暗号 / 情報セキュリティ / IoT / 信号対雑音比 / 暗号ハードウェア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、暗号回路へのサイドチャネル攻撃(SCA)に関して暗号ハードウェアの設計手法を開発する。開発する設計法は暗号回路から漏洩するサイドチャネル波形の信号対雑音比 (SN比)に着目したものであり、本応募者が実証したSN比とSCAに対する安全性の関係に基づく。本設計手法の特長はサイドチャネル情報漏洩機構に対して線形システムの概念を適用することによりSCA耐性の評価結果より設計目標を定量的に決定できることにある。その効果として、暗号技術やSCAの知識を必要とせずにIoT機器等に搭載される暗号ハードウェアのSCA対策設計実現を期待できる。
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研究成果の概要 |
標準ブロック暗号であるAESのFPGA実装を評価対象として、サイドチャネル漏洩の信号対雑音比(SN比)に基づき、暗号実装のサイドチャネル攻撃(SCA)耐性設計手法確立に向けた検討を行った。まず、サイドチャネル漏洩のSN比同定法を提案し、暗号回路内のサイドチャネル漏洩源を暗号回路の設計情報より同定する手法を確立した。さらにSN比に基づいてサイドチャネル漏洩経路の伝達係数を設計することでSCA耐性を制御する可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
測定に基づくサイドチャネル攻撃に対する安全性評価については実用化された方法があるが、評価結果から設計へとシームレスに接続された手法はまだ確立されていない。IoT時代に入り、情報セキュリティの重要性が増している中において、サイドチャネル攻撃耐性設計手法の確立することは、限られた製品設計開発期間において高いセキュリティ性能を実現するために不可欠な技術であり社会的意義は大きい。また、古典的な電気回路学や電磁気学の知識と新しい暗号理論を融合する、暗号ハードウェア設計手法の開発は学術的にも新しく、価値の大きな成果となり得る。
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