研究課題/領域番号 |
19H04264
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63020:放射線影響関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
安井 博宣 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (10570228)
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研究分担者 |
稲波 修 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (10193559)
平田 拓 北海道大学, 情報科学研究院, 教授 (60250958)
久下 裕司 北海道大学, アイソトープ総合センター, 教授 (70321958)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
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キーワード | フェロトーシス / 放射線 / がん治療 / イメージング / 移植腫瘍 / 腫瘍 / 核医学プローブ / PET / ESR |
研究開始時の研究の概要 |
近年、鉄の蓄積と活性酸素種(ROS)増大に起因するフェロトーシスと呼ばれる細胞死が報告され、がん治療への応用が期待されている。しかし、この細胞死の詳細なメカニズムや、効率的な誘導法、ならびに特異的な検出法は明らかにされていない。本研究の目的は、分子機構に基づいた効率的な手法で、イメージング等検出技術に裏付けされた条件において、鉄依存性細胞死フェロトーシスをがん治療のアプローチに適用することが可能か?という問いを検証することである。これにより、実験的エビデンスおよび特異的検出技術に裏付けされたフェロトーシス誘導を作用機序とする全く新しいがん治療戦略を構築できる。
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研究成果の概要 |
本研究では(1)種々の候補薬剤により効果的にフェロトーシスを誘導できる作用点を探索し、(2)得られた放射線増感作用のメカニズムに関する証左を示し、(3)生体レベルで治療効果を裏付ける事が可能なイメージング法を開発することを最終目標とした。この目標に向けて、本研究期間中に、フェロトーシス誘導剤はがん細胞内の抗酸化物質を減少させることで放射線感受性を増感させることを明らかにし、トランスフェリンプローブによるがん細胞内鉄代謝メカニズムに着目した、フェロトーシス誘導がん治療効果を事前に予測可能にする手法を開発することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フェロトーシス誘導剤と放射線治療法を組み合わせることで、これまでのがん治療法のいずれとも異なる新規メカニズムでより効果的な治療が可能であることを示した。さらに本研究により開発したトランスフェリンプローブによるフェロトーシス感受性イメージング法が確立されれば、この新規細胞死であるフェロトーシス誘導がん治療法を必要としている患者に対して、最適な治療を提供できるようになると考えられる。
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