研究課題/領域番号 |
19H04287
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63040:環境影響評価関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
茶谷 聡 国立研究開発法人国立環境研究所, 地域環境保全領域, 主幹研究員 (40394837)
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研究分担者 |
國分 優孝 公益財団法人東京都環境公社(東京都環境科学研究所), 環境資源研究科, 研究員(移行) (10792533)
星 純也 公益財団法人東京都環境公社(東京都環境科学研究所), 環境資源研究科, 副参事研究員 (70506617)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
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キーワード | 揮発性有機化合物 / 個別成分濃度観測 / 排出インベントリ / 化学輸送モデル / VOC / ボックスモデル |
研究開始時の研究の概要 |
大気汚染物質であるオゾンの大気中濃度と、その原因物質である揮発性有機化合物(VOC)の排出量との間の複雑な光化学反応過程を表現するために、領域化学輸送モデルが用いられているが、オゾンやVOCの濃度再現性は十分ではない。本研究では、VOCの個別成分の濃度を観測し、モデルによる濃度計算値との比較検証を通して、モデルに含まれる光化学反応過程と、モデルへの入力として用いるVOC排出インベントリの改良を図る。
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研究成果の概要 |
2019年秋から2020年夏まで各季節2日間ずつ、東京都区内の5地点において、大気中のVOC個別成分濃度の観測を行った。また、同期間を対象に、大気質シミュレーションを実行した。シミュレーションによるVOC濃度計算値は過小評価であり、関東地方外からの輸送の影響が示唆された。反応性の高いVOC成分のうち、Alkeneは過小評価、Aromaticは過大評価であり、それぞれ燃料の漏出と塗料からの排出量の影響が示唆された。VOC濃度計算値と観測値の乖離がオゾン濃度計算値に及ぼす影響を解析したところ、最大で5ppb程度の違いを生じさせることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大気汚染物質であるオゾンの濃度低減策を検討するためには、大気質シミュレーションが不可欠である。オゾンの原因物質であるVOCの個別成分濃度の実態を観測により明らかにし、大気質シミュレーションによる濃度計算値と詳細に比較することにより、排出インベントリと大気質シミュレーションの問題点と改良の方向性が明確に示された。得られた知見を基に改良された大気質シミュレーションは、オゾン濃度のより確実な濃度低減策の立案に大きく寄与するものである。
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