研究課題/領域番号 |
19H04292
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64010:環境負荷およびリスク評価管理関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
作野 裕司 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (20332801)
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研究分担者 |
陸田 秀実 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (80273126)
谷口 直和 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (30711733)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | リモートセンシング / 衛星 / 音響トモグラフィー / 数値モデル / 豪雨災害 / 濁度 / 音響 / 災害 / モニタリング |
研究開始時の研究の概要 |
2018年7月に発生した西日本豪雨では,広島県を中心に死者200人を超す大災害となった.この災害では,河川を通じ大量の土砂が瀬戸内海に流出し,地元特産のカキなどの養殖場に大きなダメージを与えた.しかし頻発する豪雨災害に対応が追いつかない現状がある.そこで,本研究では,今後の同様な豪雨災害を見据えて,養殖場まわりに流れ込んだ土砂流出分布を衛星や音響トモグラフィーで即時把握するシステムを構築するとともに,非接触計測できる音響トモグラフィーや衛星によるモニタリングデータを数値モデルに同化させて,養殖業者などの被害軽減を対象として平時からの流出土砂量警告システムの開発を目的とする.
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研究成果の概要 |
本研究の主な成果としては,まず,衛星Landsat-8,GCOM-Cなどの複数の衛星データを組みあせた,高頻度・高解像度の表層濁度分布推定アルゴリズムを構築したことである.また,濁質の流れを音響トモグラフィー機器の送受信装置を高度化し実海域での送受信テスト実験を広島県竹原市で行い,経路平均流速の詳細な時間変化が計測できることを確認した.さらに,数値モデルとしては,衛星データによる表面濁度分布データと音響トモグラフィーによる河口部の粒径別濁度データの両者を,Euler-Lagrange型混相流動モデルにデータ同化法を導入し,モデルの高度化を行うとともに,その有用性を検証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リモートセンシングによる濁度推定アルゴリズム開発は,比較的古くからおこなわれてきたが,水中の鉛直流動把握や予測の難しさから,現場で衛星データが利用されることは非常に少ない.本研究の成果は,このような困難な問題を音響トモグラフィーや数値モデルといった技術を融合して,解決しようとするものであり,学術的に非常に意義深い.また,近年,多発する豪雨災害への対応は喫緊の課題と言える.特に,災害時の海の情報は一般には得にくく,このようなリモートセンシング(衛星・音響を含む)技術や数値モデルによる自動情報開示システムは社会的意義が極めて大きいと考えられる.
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