研究課題/領域番号 |
19H04293
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64010:環境負荷およびリスク評価管理関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
高梨 啓和 鹿児島大学, 理工学域工学系, 准教授 (40274740)
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研究分担者 |
清水 和哉 筑波大学, 国際室, 准教授 (10581613)
井坂 和一 東洋大学, 理工学部, 准教授 (40543939)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | かび臭 / 水道水 / ジェオスミン / MALDI / 質量分析 / アナベナ属 / 判別分析 / 判別 / MALDI/TOFMS / アナベナ / データベース検索 |
研究開始時の研究の概要 |
水道水のかび臭原因生物を、迅速かつ簡易に検出する技術を開発する。本技術は、これまで迅速化が困難であった原因生物種の判別を迅速化できることに加えて、原因生物がこれから増殖するのか減少するのかの傾向を判別できる可能性がある。開発された技術は、浄水場におけるかび臭対策に資することが期待される。
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研究成果の概要 |
水道水の主要なかび臭原因物質はジェオスミンであり、日本においてはアナベナ属が主に産生する。近年、形態が類似しているために顕微鏡観察では判別が困難だが、ジェオスミンを産生するアナベナ属と産生しないアナベナ属が同一水源で発見された。そこで、質量分析により迅速に判別する技術を開発した。 検討の結果、ジェオスミンを産生する4種のアナベナ属、ジェオスミンを産生しない1種のアナベナ属を15分程度以内に自動判定可能な技術を確立した。同技術は、夾雑微生物が90%混合された試料であっても、正しくアナベナ属を判別可能であった。さらに、アナベナ属が対数増殖期であるか、あるは死滅期であるかを判別可能であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、水道水かび臭被害の発生地域が北上しており、対策が必要な地域が広がっている。一方で、浄水場においては、人口減少に伴う水道収入の減少が続いており、顕微鏡観察の高度熟練技能者の育成・確保が困難になっている。このため、迅速かつ簡易な種判別方法に対する期待は大きく、本研究の社会的な意義は大きい。本技術は、試料水のろ過、ろ過残渣の洗浄、測定に用いる金属プレートへの菌体塗布と乾燥、試薬の添加と乾燥のみで測定可能であり、特殊技能は不要で、解析(判断)が自動化されていることから、迅速かつ簡易である。以上より、社会的な要求を満たしていると考えられる。
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