研究課題/領域番号 |
19H04408
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 公益財団法人高輝度光科学研究センター |
研究代表者 |
筒井 智嗣 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 回折・散乱推進室, 主幹研究員 (70360823)
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研究分担者 |
金子 耕士 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究主幹 (30370381)
久保野 敦史 静岡大学, 工学部, 教授 (70234507)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | 固体物理 / 量子ビーム / 相補利用 / 機能性材料 / 強相関電子系 / X線非弾性散乱 / 中性子非弾性散乱 / 微視的弾性率 / 運動量・周波数空間での階層性 / 非弾性散乱 / 物質の機能発現における階層性 / 量子臨界性 / 原子ダイナミクス / 量子相転移 / 液晶相転移 / 放射光メスバウアー分光 / 物質機能発現の階層構造 / 量子ビーム利用 / 物質機能の階層性 / 量子臨界現象 / ネマティック秩序 / 強弾性転移 / 液晶 |
研究開始時の研究の概要 |
音響フォノンは物質の硬さや熱伝導度と密接に関わっている。一方で、音響フォノンが観測される周波数領域がその物質の硬さや熱伝導度という機能発現の大きさと1対1対応にある。このため、物質に特有な現象が音響フォノンに現れるときには、その特異現象が観測される周波数領域によって、その機能発現に特徴的な大きさを理解する事ができる。本研究では、超伝導などと密接に関わる絶対温度ゼロ度で定義される相転移現象や結晶と液体の中間の性質を持つ液晶の音響フォノンを調べることで、物質中の諸物性に関わる機能発現に特徴的な大きさの理解を目指す。
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研究成果の概要 |
計画当初から予定していたX線非弾性散乱と他の手法を相補的に利用することで物質の機能発現における階層性に関する理解を深めることができた。強相関電子系分野と熱電材料分野では本研究の目標に掲げた階層性に関する理解が深まった。強相関電子系分野においては、次元性に関する知見には至ることができなかったが、価数揺動に関する時間的な階層性の手法確立に成功した。熱電材料分野においては階層性の理解を確立するまでには至らなかったが、機能発現の階層性の理解につながる知見を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、強相関系における価数揺動等の現象観測を通じて固体物理における時間的階層構造のための手法の確立に貢献した。加えて、熱電材料分野のフォノン分散の観測を通じて、性能指数向上に必要な格子熱伝導率の低減機構に関わるフォノン励起の観測に成功した。また、その観測に基づく機能発現機構の解明に向けた知見を明らかにすることができた。
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