研究課題/領域番号 |
19H05462
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
堀 勝 名古屋大学, 低温プラズマ科学研究センター, 特任教授 (80242824)
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研究分担者 |
梶山 広明 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (00345886)
伊藤 昌文 名城大学, 理工学部, 教授 (10232472)
片岡 洋祐 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 客員主管研究員 (40291033)
白谷 正治 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (90206293)
豊國 伸哉 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (90252460)
榊原 均 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (20242852)
松本 省吾 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (90241489)
古閑 一憲 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (90315127)
吉川 史隆 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (40224985)
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研究期間 (年度) |
2019-04-23 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
603,330千円 (直接経費: 464,100千円、間接経費: 139,230千円)
2023年度: 93,990千円 (直接経費: 72,300千円、間接経費: 21,690千円)
2022年度: 99,580千円 (直接経費: 76,600千円、間接経費: 22,980千円)
2021年度: 110,890千円 (直接経費: 85,300千円、間接経費: 25,590千円)
2020年度: 146,250千円 (直接経費: 112,500千円、間接経費: 33,750千円)
2019年度: 152,620千円 (直接経費: 117,400千円、間接経費: 35,220千円)
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キーワード | Low-temperature plasma / plasama medicine / plasma agriculture / プラズマ誘起活性物質 / プラズマ医療 / プラズマ農業 / ラジカル / 低温プラズマ / プラズマ活性溶液 / プラズマ活性乳酸リンゲル液 / 超バイオ機能 / 活性種 / プラズマ活性乳酸リンゲル |
研究開始時の研究の概要 |
プラズマによって誘起された生体活性物質の分子構造と物性を突き止め、各物質と生体との相互作用を解明することによって、超バイオ機能発現の本質を明らかにする。また、活性物質による細胞死、増殖、分化などの真核生物に普遍的な現象の分子機構を解明する。その成果を基盤にして、プラズマ医療、農業という未来産業を拓く羅針盤となる、学術基盤『プラズマ生命科学』を切り拓き、地球規模の課題である、難病治療や食糧不足などを解決するイノベーションを産み出す。
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研究成果の概要 |
プラズマ活性乳酸リンゲル液(PAL)の成分として、新たに酢酸エチル、グリセリン酸、トリカルバリル酸を同定し、これら3つを複合的に投与すると正常細胞に対してがん細胞を選択的に殺傷することが分かった。更にトリプトファンに酸素原子を選択的に照射することで、トリプトファンラジカルが高効率に生成されることを発見し、このラジカルが細菌内のGAPDHなどの酵素活性を失活させ、選択的に殺菌することを解明した。また、PALが中皮腫細胞と口腔扁平上皮細胞においてはフェロトーシスと呼ばれる細胞死を誘導することを明らかにした。更にPALによるファーストインヒューマンとして特定臨床研究を開始した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、新たなプラズマ誘起活性物質が同定され、またそれらによる生理学的応答の作用機序が解明され、学術的意義は高い。また研究代表者の堀は、2022年11月3日に以下の受賞理由により、内閣府より紫綬褒章を受章した。「低温プラズマ科学の分野において、プラズマの計測方法を確立し、これまで未知であったプラズマプロセス中のラジカルと固体との相互反応機構を定量的に解明し、新しいプラズマの制御方法を世界に先駆け実現した。また、これらの成果により開発した高密度大気圧低温プラズマ装置を医療・農業の分野に展開し、新たな学際領域を開拓するなど、斯学の発展に多大な貢献をした。」
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評価記号 |
事後評価所見 (区分)
A: 研究領域の設定目的に照らして、期待どおりの成果があった
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評価記号 |
中間評価所見 (区分)
A: 研究領域の設定目的に照らして、期待どおりの進展が認められる
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