研究課題/領域番号 |
19H05622
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
大区分D
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
深見 俊輔 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (60704492)
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研究分担者 |
家田 淳一 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究主幹 (20463797)
金井 駿 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (40734546)
DUTTAGUPTA SAMIK 東北大学, 先端スピントロニクス研究開発センター, 助教 (30807657)
張 超亮 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (80807678)
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研究期間 (年度) |
2019-06-26 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
202,150千円 (直接経費: 155,500千円、間接経費: 46,650千円)
2023年度: 27,040千円 (直接経費: 20,800千円、間接経費: 6,240千円)
2022年度: 30,420千円 (直接経費: 23,400千円、間接経費: 7,020千円)
2021年度: 35,750千円 (直接経費: 27,500千円、間接経費: 8,250千円)
2020年度: 39,780千円 (直接経費: 30,600千円、間接経費: 9,180千円)
2019年度: 69,160千円 (直接経費: 53,200千円、間接経費: 15,960千円)
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キーワード | スピントロニクス / 不揮発性メモリ / 新原理コンピューティング / ノンコリニア反強磁性体 / トポロジカル磁気構造 / ノンコリニア磁気構造 / トポロジー / スピン・軌道相互作用 / 脳型情報処理 / ワイル半金属 / 反強磁性体 / カイラルスピン構造 / スピントルク / スピン軌道相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
磁性体の集団的磁気秩序の電気的制御はスピントロニクスの中心的課題である。本研究ではこの分野で未開拓の磁気秩序-ノンコリニア磁気構造-に着目し、磁気秩序の電気的制御に新展開をもたらす。これまでに多くの研究がなされているコリニア系における現象の理解を発展させ、そこで確立した地図と道具を携え“ノンコリニアスピントロニクス”に挑む。ノンコリニア磁気構造を介して発現する数々の新奇物理現象を観測し、スピントロニクス素子としての利用方法を実験で明らかにする。これらは超高速不揮発性磁気メモリや脳型情報処理に向けた新たな基盤となる。
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研究成果の概要 |
磁性体の集団的磁気秩序の電気的制御はスピントロニクス分野の中心的課題である。これまでこの領域では、強磁性体の「磁化」や反強磁性体の「ネールベクトル」など共線的(コリニア)な磁気秩序が電気的制御の対象として扱われ、またその駆動力には「磁場」、「スピン移行トルク」、「スピン軌道トルク」が用いられてきた。本課題ではこの領域に新展開をもたらすべく、制御の対象となる磁気秩序、磁気秩序制御の駆動力の生成源の両方において、非共線的(ノンコリニア)な磁気構造に着目した。カイラルスピン構造のベリー曲率(仮想磁場)によって生成されるスピン流を用いた磁気秩序の制御、カイラルスピン構造の電気的制御などの成果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
磁性体の磁気秩序の電気的制御は、伝導電子スピンとローカルな磁気構造の相互作用によってもたらされる。これまで「磁場」、「スピン移行トルク」、「スピン軌道トルク」が磁気秩序の制御の駆動力の生成源、「磁化」、「ネールベクトル」が制御の対象となる磁気秩序として扱われていたのに対して、本研究により「仮想磁場」、「カイラルスピン構造」がこの枠組みに加わった。これはスピントロニクスの学理を一段階発展させる学術的に意義のある成果である。加えて磁気秩序の電気的制御は不揮発性磁気メモリで利用されており、また超高性能・超低消費電力新原理コンピュータの実現への扉を開くものであり、この点で高い社会的意義も有している。
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評価記号 |
中間評価所見 (区分)
A+: 研究領域の設定目的に照らして、期待以上の進展が認められる
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