| 研究課題/領域番号 |
19H05641
|
|---|
| 研究種目 |
基盤研究(S)
|
| 配分区分 | 補助金 |
|---|
| 審査区分 |
大区分G
|
|---|
| 研究機関 | 東北大学 |
|---|
研究代表者 |
近藤 倫生 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (30388160)
|
|---|
| 研究分担者 |
岩崎 藍子 東北大学, 生命科学研究科, 助教 (00826076)
川津 一隆 東北大学, 生命科学研究科, 助教 (20747547)
山川 央 公益財団法人かずさDNA研究所, ゲノム事業推進部, 研究員 (40370928)
益田 玲爾 京都大学, フィールド科学教育研究センター, 教授 (60324662)
田中 健太 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (80512467)
長田 穣 東北大学, 生命科学研究科, 助教 (90750084)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2019-06-26 – 2024-03-31
|
| 研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
| 配分額 *注記 |
199,810千円 (直接経費: 153,700千円、間接経費: 46,110千円)
2023年度: 38,870千円 (直接経費: 29,900千円、間接経費: 8,970千円)
2022年度: 38,870千円 (直接経費: 29,900千円、間接経費: 8,970千円)
2021年度: 38,870千円 (直接経費: 29,900千円、間接経費: 8,970千円)
2020年度: 38,870千円 (直接経費: 29,900千円、間接経費: 8,970千円)
2019年度: 44,330千円 (直接経費: 34,100千円、間接経費: 10,230千円)
|
|---|
| キーワード | 環境DNA / 生物多様性 / レジリアンス / 沿岸生態系 / データ駆動型研究 / 魚類群集 |
|---|
| 研究開始時の研究の概要 |
「生態系の構造転換」は 生態系の力学的性質の変化がその原因とされる。しかしこの変化を野外で検出した研究例は存在しない。本研究では、沿岸域の魚類群集を主とした全国多地点での高頻度群集観測データと非線形力学系理論に基づくモデリングを利用し、沿岸生態系の構造転換の実証的理解を大きく前進させることを目的とする。具体的には、全国の沿岸生態系を環境DNA手法・潜水目視により高頻度観測し、現場における生態系の力学的性質の変動を評価し、その巨視的パターンと駆動メカニズムを解明する。さらに観測データ から生態系の安定性を評価する手法や「構造転換」の予兆を検出する手法の基礎を確立する。
|
| 研究成果の概要 |
環境DNAを利用した全国沿岸での生物多様性観測と新たな統計モデリング手法を組み合わせ、沿岸魚類群集における構造転換の巨視的な時空間パターンの理解、環境変化による生態系の力学的性質の変化、さらにそれが構造転換の駆動原理であることを実証することを目指した。その結果、沿岸生態系の生物多様性パターンが明らかとなるとともに、新たな因果推論手法やヤコビアン推定手法を開発できた。また、魚類群集や植物プランクトン群集の長期観測データの解析を通じて、群集変動メカニズムの変化点検出や大規模群衆におけるレジームシフトの様相を明らかにすることができた。また変動予測や原理理解に資するアグリゲーション研究が実施された。
|
| 研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大規模生物多様性データ獲得のための産官学民が連携する環境DNA観測網が構築されたのに加えて、巨大な複雑 系である生態系の動態を明らかにする上で有効なデータ駆動型アプローチが提示され、今後の生態学・生物多様 性研究推進の基盤が構築された。持続可能な社会の構築に向けて国際目標「ネイチャーポジティブ」が掲げら れ、生態系・生物多様性の状態評価や予測を実現する生態学への期待が高まっている。本研究課題では、環境 DNA技術を基盤に、この期待に応える研究成果群を生み出すことができた。
|
| 評価記号 |
事後評価所見 (区分)
A+: 研究領域の設定目的に照らして、期待以上の成果があった
|
評価記号 |
中間評価所見 (区分)
A: 研究領域の設定目的に照らして、期待どおりの進展が認められる
|
