研究課題/領域番号 |
19K00011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
栗原 裕次 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (40282785)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | プラトン / 存在論 / 認識論 / 倫理学 / 政治哲学 / 哲学的問答法 / イデア / 善 / 美 / 正義 / イデア論 / 古代の倫理学 / 古代の政治哲学 / 古代ギリシアの倫理学 / 古代ギリシアの存在論 / 古代ギリシアの政治哲学 / 古代ギリシアの認識論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、プラトンの後期著作『パルメニデス』『テアイテトス』『ソフィスト』『政治家』などのテキスト解釈に基づき中期と後期のイデア論の異同を明らかにし、後期プラトンが存在論と認識論のより確かな基盤の上で、初期以来の探究対象であった善・美・正義の理解に向けた新たな道を歩んでいることを示す。その作業を通じて、哲学と倫理学を綜合的に捉えるプラトン哲学の今日的意義を探索する。
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研究成果の概要 |
本研究は、プラトンの後期著作の内、特に『パルメニデス』『ソフィスト』『政治家』を熟読することで、プラトン哲学が存在論と認識論の側面からどのように善・美・正義を解明しようとしているのかを研究した。『パルメニデス』は中期プラトン哲学が主題とした善・美・正義を探究するためには訓練が必要であることを示していること、『ソフィスト』は存在論の中核にある〈異なり〉のイデアの重要性を強調していること、『政治家』は哲学的問答法を正しい政体の説明のために活用する意味を究明していることを、それぞれ明らかにした。そのことによって、プラトンの中期哲学と後期哲学の異同について独自の見方を提出できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プラトン哲学を理解するための重要課題である中期哲学と後期哲学の関係について、イデア論の取扱い方や政治哲学の展開といった側面から解明を目指した。その結果、中期に探究された善・美・正義は後期においても引き続き中心的に探究されていること、しかしその探究前に哲学的問答法の習熟が重要であること、イデア論の精緻化がなされていることを明らかにした。また、政治哲学についても哲学的問答法の実践により、新たな探究が始まっていることを示した。
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