研究課題/領域番号 |
19K00059
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
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研究機関 | 京都大学 (2021-2023) 神戸市外国語大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
井内 真帆 京都大学, 白眉センター, 特定准教授 (90514323)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | チベット / 仏教 / 写本 / 文献 / 中世 / 後伝 / 歴史 |
研究開始時の研究の概要 |
チベットにおいて中世が始まる9世紀から13世紀あるいはチベットにおけるインドからの仏教伝播後期については史料が極めて少なく、一種の「空白期」とされてきた。しかし2004年以降、ダライ・ラマ5世(1617-1682)の秘蔵書をはじめとする、この時代に関 するチベット語の写本文献の発見が相次ぎ、チベットの中世史研究は新しい局面に入ったと言える。本研究は、チベット語の新出写本文献を4つのカテゴリーに分け、これら新出文献群の全体像と特徴を明らかにし、さらに文献群間の比較研究も行う。本研究によってこの時代のチベットの歴史的事象、仏教伝播の特徴について明らかにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、昨今続々と発見または出版されている出土地や所蔵先は異なるがほぼ同時代の4つの文献群(【文献群 A】ダライ・ラマ 5 世の秘蔵書(9ー 17 世紀)、【文献群 B】ポタラ宮殿所蔵文献(11 世紀以降ー?)、【文献群 C】 西チベット・プリ文献(10ー14 世紀)、【文献群 D】カラホト(黒水城)出土文献 (11ー15 世紀)の調査研究と文献群の比較研究により、国内外のチベット史研究の中で最も手薄である9 世紀から13 世紀の時代について研究を行うための基盤作りを行うことである。 2023年度は、コロナウィルスの感染拡大の影響で長らく行うことができなかったチベット地域での現地調査を行うことができた。チベット東北部の青海省西寧市に赴き、チベット語文献の最近の出版状況の調査を行い、関係の研究者と面会した。また、研究のアウトプットとして講演をいくつか行った。2023年4月にはBudddhistRoad(Ruhr University Bochum)で【文献群C】と【文献群D】の比較研究について講演を行い、2024年2月にはTibetan Graduate Seminar(University of Oxford)での研究会で本研究の概要と進歩状況について報告をした。また、2022年度に本研究課題に関するこれまでの日本の研究について海外の学界に紹介する機会もあり、執筆した論文が2023年度に受理され、2024年度に出版予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究ではチベット自治区、四川省成都、ロシアサンクトペテルブルクなどでの新出文献に関する文献調査及び情報収集が不可欠であり、また関係の研究者との情報交換も必要であったが、中国への渡航は徐々に可能になったが、政治情勢からロシアへの渡航はできず、一部、研究が予定通りに進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は今年度が最終年度であり、本研究の研究期間内に学会発表したものが今年度に論文として出版される予定である。本研究にはチベット自治区での文献収集及びロシア・サンクト ペテルブルクのカラホト出土のチベット語文献に関する渡航調査が必要不可欠であるが、中国への渡航については昨年度より実質可能となっており、今後の調査研究の進展が期待される。一方、サンクトペテルブルクのコレクションのほうは、ロシアの政治情勢により調査が不可能であるが、2024年度にロシア国外(主にドイツ)で関係の研究者が参加するワークショップや研究会が予定されており、参加予定であるので、関係の研究者と情報交換をしながら研究を前進させたい。
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