研究課題/領域番号 |
19K00677
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02080:英語学関連
|
研究機関 | 旭川工業高等専門学校 |
研究代表者 |
水野 優子 旭川工業高等専門学校, 人文理数総合科, 准教授 (90435397)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 接続詞 / 談話標識 / 複文 / 譲歩 / コーパス / 文法化 / 脱従属節化 / 副文 / 副詞節 / 電子コーパス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、電子コーパスから話し言葉に現れる英語のthough節を収集し、(1)though節には従属節だけではなく、従来指摘されてこなかった独立節の用法があること、(2)though節の話し言葉における談話機能、および話し言葉と書き言葉における機能の違い、(3)独立節に現れるthoughは談話標識として分析できるか、(4)though節の独立用法は、文法化の節接続に関する単方向性の仮説の反例となるか否か、の4点を明らかにすることを目的として行う。
|
研究成果の概要 |
本研究は、電子コーパスThe Corpus of Contemporary American Englishの話し言葉セクションから収集したデータを基に、英語の話し言葉において、伝統的に従位節とみなされてきたthough節には独立節としての用法も存在し、訂正譲歩、不賛成、新情報の追加という談話機能があることを明らかにした。また、独立節を導くthoughは談話標識として分析できること、および文法化の節接続に関する単方向性の仮説の反例となることを示した。さらに、独立節を導くthoughは、althoughと比べると頻度が少なく、用法の種類も限られることを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、電子コーパスを用いて話し言葉からデータを収集することで、これまでの先行研究で見逃されてきたthough節の独立節としての用法を明らかにすることができた。また、thoughが従位接続詞としての機能だけでなく談話標識としての機能を持つこと、および独立節としての用法は文法化の節接続に関する単方向性の仮説の反例となることを示すことで、文法化、複文、および脱従属節化の研究分野に貢献することができた。
|