研究課題/領域番号 |
19K00694
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02080:英語学関連
|
研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
小倉 美恵子 鶴見大学, 名誉教授 (60074291)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 言語変化 / 言語進化 / 複雑適応体系 / 多義語 / 史的データ / 脳の機能 / 歴史的データ |
研究開始時の研究の概要 |
科研費基盤研究(C)を平成17-30年度に得て、語彙拡散による英語史上の音韻、形態、統語、意味、語彙変化の研究を、複雑適応体系に内在する基本原理(淘汰、自己組織化、相転移、曖昧性と頑強性、ネットワーク)の観点から統合した。本研究では英語の多義語の歴史的発達を、Historical Thesaurus of Oxford English Dictionary, Early English Books Online, WordNetからの膨大なデータと、光トポグラフィーを用いた脳の機能実験に基づき明らかにする。
|
研究実績の概要 |
これまで語彙拡散(lexical diffusion)による英語史上の音韻、形態、統語、意味、語彙変化の研究を、複雑適応体系(complex adaptive system)に内在する基本原理(淘汰、自己組織化、相転移、曖昧性と頑強性、ネットワーク)の観点から統合した。本研究ではこれを更に進めて英語の多義語の歴史的発達を、(1) Historical Thesaurus of Oxford English Dictionary, Early English Books Online, WordNetからの膨大なデータと、(2) 光トポグラフィーを用いた脳の機能実験に基づき明らかにする。 今年度は英語の多義語動詞と名詞の共起の反映として、脳の中でどのように意味概念の局所化が行われたかを英米人と日本人による光トポグラフィーを用いた実験で実証した。日本語の語順は基本的にはSOV語順であるが自由度がかなり高く、この点で日本語も古英語も談話構造と密接に結びついた統語構造が用いられていたと考えらる。古英語では、日本語と同様に、左脳、右脳の前頭葉、側頭葉全体に活性化が起こっており、更に頭頂部の感覚、運動野に向かって活性化が大きくなることが認められた。中英語以降はSVO語順の緊密な統語構造に変化したことに伴い、多義語のある意味は左脳の前頭葉、側頭葉に概念的階層的な局所化が認められることが明らかになった。
|