研究課題/領域番号 |
19K00719
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 大妻女子大学 (2022-2023) 東京経済大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
ビアルケ 千咲 大妻女子大学, 人間生活文化研究所, 研究員 (70407188)
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研究分担者 |
柴山 真琴 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (40350566)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 継承日本語 / バイリンガル / 書くこと / 教授法 / ドイツ / 日本語補習校 / 文種 |
研究開始時の研究の概要 |
在ドイツ日本語補習校で学ぶ独日バイリンガル児の日本語で書く力を伸ばす指導方法を開発する。バイリンガル児が優勢なドイツ語で身につけた文章の構成力やスキルを日本語でも活用させる一方、語彙・構文等の伸びが緩やかなため、複雑な内容の表現が難しいという弱点の補強を目指す。「書くこと」に重点がある現地校のドイツ語科のカリキュラムと教授法、また補習校で用いる国語教科書の指導事項を分析し、現地校の作文指導に合わせて、「書くこと」を軸に国語教科書の指導事項を組み合わせ、学習効果を高める「国語教科書活用法」を開発する。これにより補習校の実践を支援し、また他の日本語学習者の書くことの指導への応用可能性も提示する。
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研究成果の概要 |
本研究では、独日バイリンガル児の継承日本語での書く力を伸ばす指導方法として「国語教科書活用法」を開発した。日独の国語教科書の分析を基盤に、両者に共通する文種(文章のジャンル)を取り上げることで、バイリンガル児の優勢なドイツ語で書く力を日本語でも活かす方法である。また特定の文種を書く際に必要な語や表現を増やすため、教科書の単元を相互に関連づける授業を行う。この方法を在ドイツ日本語補習校で実際に試したところ、書く力を伸ばせることがわかった。また、実際の授業づくりで効果的な指導方法も具体化することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、第1に、ドイツの学校における書く学習の指導方法の特徴を把握できたこと、また日本のそれとの共通点と相違点を明らかにできたことである。第2に、国語教科書を独日バイリンガル児の言語的特徴に合わせて使い、継承日本語での書く力を伸ばす方法を、実際の授業を通して示すことができた点である。 これによって、バイリンガル児の指導に苦慮する在ドイツ補習校での授業づくりについて、具体的なヒントが提示できた。また、開発した指導方法は、日本の国語教科書を使って授業を行う、ドイツ以外の補習校や継承日本語学校でも実践可能な部分が大きい。
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