研究課題/領域番号 |
19K00761
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
藤村 香予 山口大学, 経済学部, 教授 (80736554)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | hedges / metadiscourse markers / アカデミックライティング / 英語ライティング / Pragmatics / Hedges / Metadiscourse / Academic Writing / Applied Linguistics / 語用論 / 言語ポライトネス理論 |
研究開始時の研究の概要 |
英語の学術論文では, 筆者の主張を和らげる役割をはたすヘッジ(垣根表現, 緩衝表現, 配慮表現)の使用はライティングの重要なストラテジーであるとされている。本研究では, 英語母語話者と日本語母語話者の英語論文と日本語母語話者の日本語論文におけるヘッジの使用を比較分析することで, 語用論の観点から英語と日本語のことばの概念と使い方の違い, 言語間でのプラグマティック・トランスファー(語用論的転移)について考察する。
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研究実績の概要 |
本研究は, 英語のアカデミックライティングで重要とされている「ヘッジ (垣根表現, 緩衝表現,配慮表現)」の使用を英語母語話者と日本語母語話者の学術論文において比較分析することで,日本語母語話者の英語のヘッジの習得と使用について語用論の観点から考察するものである。 2023年は,英語母語話者と日本人研究者の英語で書かれた文系研究論文と日本人研究者の日本語で書かれた文系研究論文におけるヘッジの使用を比較分析した。これまでの日本語のヘッジの研究は配慮表現を中心に主に話し言葉において行われていたが,本研究では書き言葉において,日本語の配慮表現と和らげ語の中からヘッジの機能を持ったもの,日本語文法において助動詞の意味を含む可能動詞など日本語で書かれた論文内でヘッジとして使用されていることばを日本語のヘッジとして取りまとめて分析した。結果においては,英語母語話者に比べて日本人研究者は英語の論文ではヘッジの使用が少なく,日本語文系論文においては日本語のヘッジの使用が更に少ないことが確認された。一般的に英語で書かれた文系論文では,ヘッジを使用し直接的な強い主張をひかえ,読み手に配慮した文章を使用していることがわかっている。日本語と英語の言語間による文系論文におけるヘッジの使用の違いを認識し,日本人英語学習者における英語のヘッジの使用の適切な習得を目指した指導が必要であることが明示された。 分析結果は,11月のThe 49th Annual International Conference on Language Teaching and Learning & Educational Materials Exhibitionで発表し,「Use of Hedges in English and Japanese: A Comparative Study of Empirical Research Articles by Native English and Japanese Writers」のタイトルで論文にまとめた。
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