研究課題/領域番号 |
19K00980
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
永田 英明 東北学院大学, 文学部, 教授 (20292188)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 都鄙間交通 / 駅路 / 郡家 / 城柵 / 三関 / 河川交通 / 官衙 / 流通 / 正税帳 / 逓送 / 税帳 / 墨書土器 / 国府 / 駅家 / 正税 / 地方官衙 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、郡家・国府・城柵といった古代地方官衙の機能を、都鄙間・隣国間などの広域的な政治的交通とのかかわりに注目して再検討しようとするものである。 具体的には、交通に関わる木簡・漆紙文書などの出土文字資料の分析や『朝野群載』その他の文例集に掲載された交通に係る文書の分析と、正税帳を中心とする律令公文類の分析をもとに、国府や郡家、駅家と言った地方官衙における逓送供給・使者への便宜供与の実態などの様相を、具体的な遺跡や地理的環境との関わりをも含めて可能な限り具体的かつ詳細に検討・復原する。そのことを通じて広域的な国土支配との関わりにおける古代の地方官衙の役割、その歴史的特質を明らかにしたい。
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研究成果の概要 |
本研究では、郡家・国府・城柵といった古代地方官衙の機能を、都鄙間・隣国間などの広域的な政治的交通との関わりに注目して再検討をおこなった。具体的には、正税帳などの律令公文類や、『朝野群載』などの公文書文例集に掲載された、使者の派遣時に発行される任符などの文書の分析を中心に研究を行い、さらに交通に関わる木簡・墨書土器などの出土文字資料や官衙遺跡に関する知見を加え、地方官衙における使者への便宜供与を行うシステムを具体的に明らかにし、地方官衙が交通・流通の拠点として果たした役割を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本古代における地方官衙のあり方を、地域支配との関わりという視点だけでなく、地域を越えた国家支配との関わりという視点から捉え直すことで、都鄙間交通にかかる拠点・施設をこのような地方官衙の機能や変遷をも視野に入れて総体的に把握し直した。木簡などの出土文字資料を活用した研究成果を踏まえることで、従来より指摘されながら十分に深められていない地方官衙の「交通機能」の理解を深めた。そのことを通じて、古代国家・社会を支える都鄙間交通と地方官衙の関係を把握し、都鄙間関係の政治的特質を明らかにした。
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