研究課題/領域番号 |
19K01084
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
|
研究機関 | 専修大学 |
研究代表者 |
櫻井 文子 専修大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (60712643)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 自然科学結社 / ドイツ / 明治期日本 / 間文化交渉 / 東京 / 公共圏 / 明治時代 / 日本 / ドイツ系知識人 / 結社文化 / 自然科学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題の目的は、19世紀後半の東京・横浜にドイツ系知識人が作り出した公共圏を、間文化交渉を介して新たな科学の実践が構築される領域として考察することである。具体的には、彼らドイツ系知識人の知的活動の拠点だった自然科学結社、東洋文化研究協会に着目し、同協会をヨーロッパ、とりわけドイツと日本という異なる知の文化が邂逅し交渉する場として再解釈することで、明治期の日本というローカリティがいかに公共圏における科学の実践を規定したのかを明らかにする。そして、ヨーロッパと日本の間に張り巡らされた人的ネットワークを介して科学知が往還する中、新たな科学の実践が構築される様相を実証的に検証する。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は、19世紀後半の東京・横浜でドイツ系知識人の主体的な知的活動の場として創造された公共圏を、間文化交渉の領域として考察することである。具体的には、彼らの活動拠点となった自然科学結社である東洋文化研究協会に着目し、ヨーロッパ、とりわけドイツと日本の間の間文化交渉を介して新たな科学の実践が作り出される過程を検証した。そして、明治期の東京・横浜で作り出された科学知が、グローバルに張り巡らされた流通と交通のネットワークを通ってヨーロッパの公共圏に環流し、近代科学の多元化に寄与する様相を考察した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、(1) 19世紀後半の東京・横浜において、どのようにドイツ系知識人が彼らの活動の場となる公共圏を創造したのか、そして(2) この公共圏において間文化交渉を介してどのように科学の実践が生み出されたのか、さらに(3) 明治期日本のローカリティ(その地域の政治・社会・経済・文化的特性)がいかにこの公共圏における科学の実践を規定したのかを考察した。このように、明治期の日本で生まれた科学の実践とそのグローバルな往還を検証することで、ナショナル・ヒストリー的枠組みがいまだ支配的であるドイツ科学史に対して、地域横断的な視座に基づく新たな理解の枠組みを提唱した点に、本研究の学術的意義がある。
|