研究課題/領域番号 |
19K01160
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04010:地理学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
羽田 麻美 琉球大学, 国際地域創造学部, 准教授 (70508746)
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研究分担者 |
青木 久 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (30423742)
廣瀬 孝 琉球大学, 国際地域創造学部, 教授 (40305181)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 円錐カルスト / コックピットカルスト / 石灰岩 / 野外実験 / 沖縄島 / ライムストーンウォール / GIS / 琉球列島 / カルスト / 南西諸島 / カルスト地形 / 地形プロセス |
研究開始時の研究の概要 |
石灰岩から成る地形はカルスト地形と呼ばれる。本研究は,亜熱帯地域の南西諸島にみられる種々のカルスト地形を対象に,カルストの形成条件と形成プロセスを明らかにすることを目的とする。南西諸島では,温帯に見られるドリーネや熱帯に卓越する円錐カルストやライムストーンウォールといった凸型カルストが各所に形成され,世界的にみると後者の北限地域であると考えられている。そこで本研究では,野外調査により,カルスト地形のタイプ別の分布域(形成条件)を明らかにするとともに、石灰岩試料の溶食実験を実施し,亜熱帯気候下でのカルスト地形の形成プロセスの解明を試みる。
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研究実績の概要 |
沖縄島本部半島山里の円錐カルストにおけるコックピットにおいて,昨年度開始した石灰岩の溶食速度を実測するための野外実験を継続するとともに,本年度はコックピットの周囲に分布する円錐丘で同様の実験を開始し,コックピットと円錐丘における溶食速度の対比を行った。実験に用いた石灰岩試料は,調査地で採取した中生界三畳系の今帰仁層石灰岩を用いた。円錐丘で実験を開始するにあたり,斜面測量と斜面構成物質の把握,土壌深の計測をおこない,実験地を決定した。調査地の円錐丘は,頂部ではピナクルと岩塊が主体であり,斜面上はそれらに加え,厚さ20~30cm程度の土壌が部分的に覆っている。新規実験地は,円錐丘の頂部1地点,斜面上の2地点(中腹と山麓部),それに延長するコックピット内の2地点(縁辺部と中央部)である。これら実験地において地上(高さ1.0~1.5m)や土層中(深さ0.2~1.0m)に石灰岩試料を設置し,試料の重量減少量を実験期間中の溶食量とし,溶食速度を求めた。実験の結果,地上および円錐丘の斜面上に設置した石灰岩試料では,今年度の実験期間である43日間では重量減少は殆どみられなかった。一方,コックピット内に設置した石灰岩試料は,初期重量に対し0.3%強の重量が減少しており,円錐丘によりもコックピットにおいて溶食速度が大きいという結果が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまで実施した地形計測や野外実験の結果を踏まえ,研究課題に関連する新規実験と調査を開始することができたため,「おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
野外計測と野外実験の結果をもとに,円錐カルストやコックピットカルスト,石灰岩堤の地形形成に関する分析を進め,研究総括をおこなう。
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