研究課題/領域番号 |
19K01188
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04020:人文地理学関連
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
香川 雄一 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (00401307)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 環境地政学 / 環境史 / 環境問題史 / 沿岸域 / 集水域 / 人新世 / 環境政策 |
研究開始時の研究の概要 |
日本の人文地理学や、近代以降の地域史の研究成果を踏まえつつ、環境史的研究方法を用いる。環境史は研究方法として注目されてきていながら、人類の長期にわたる歴史として、近世以前を対象とすることが多かった。しかし都市化や工業化による開発や環境改変が本格化するのは近代以降であり、湖沼の沿岸域では農地のための干拓、工場や住宅のための埋め立て、地域開発や防災のための人工護岸化など、研究対象としての事例も多くある。沿岸域の景観変化の背景を探るために、ステークホルダー間による環境政治を分析する。過去における環境問題の発生を詳細に捉えるとともに、将来に向けた地域環境政策の提案に貢献する。
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研究成果の概要 |
本研究では現地調査によって、環境地政学的な係争地として国内の縁辺部で数カ所を訪問することができたので、資料収集とともに重要な知見を得ることができた。 研究の取りまとめ作業において、環境地政学に関する調査結果を、地誌学や環境問題発生地の事例紹介として、公表することができた。高等学校における「地理総合」の開始とも連動して、地理教育分野における環境地政学的成果を研究実績として発表することもできた。 3年間での研究期間を、現地調査の困難さのため4年間となってしまったが、最後の1年間を含めて、研究費を有効に活用できた。研究成果の一部を一般向けの公開講座に紹介できたことも本研究課題の成果である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、地域の環境問題の解決に資するために、近代以降の環境史を理解しつつ、環境政治の実態を分析しながら、地域環境政策への将来展望を示すことを目標とした。沿岸域における環境変化の実態を解明し、過去の環境政策を理解していくことで、対象地域や類似地域の問題解決に貢献するとともに、環境地政学的分析方法の発展に寄与することができる。新型コロナウイルスの影響により、海外を中心に現地調査は不足してしまったが、文献研究や新たな資料調査によって補える部分も多かったため、現時点における研究の完成にまで到達した。本研究によって、環境問題の発生地域や将来的に可能性のある地域に対して、重要な知見を提供できた。
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