研究課題/領域番号 |
19K01526
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
片柳 真理 広島大学, 人間社会科学研究科(国), 教授 (80737677)
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研究分担者 |
山根 達郎 広島大学, 人間社会科学研究科(国), 准教授 (90420512)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 平和構築 / ビジネス / 信頼 / 平和のためのビジネス(B4P) / ボスニア・ヘルツェゴビナ / ミンダナオ / 信頼醸成 / 平和のためのビジネス / ローカル・ビジネス / クロアチア / ビジネスと人権 / 信頼構築 / エンパワーメント / 共通利益 / 協働 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、紛争中に対立していた人々の間の信頼醸成にビジネスが果たし得る役割を明らかにし、ビジネスの平和構築への貢献を理論化し、平和構築の実践に貢献することを目的とする。これまでの研究から、(1)ビジネスは社会的・経済的権利実現の手段として有効であり、主体性を求められるビジネスへの従事はエンパワーメントに繋がること、(2)取引相手との共通利益の特定と協働が、特に分断社会で対立する集団間において成立する場合には、平和構築に強い効果を持つこと、が検証されている。本研究ではそのような効果について「信頼」の概念を用いて分析し、平和構築の文脈における信頼醸成のメカニズムの解明を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究は、平和構築におけるビジネスの役割を信頼醸成に注目して検討した。暴力的な紛争の経験は他者への警戒心を強める。それに対し、ビジネスは紛争によるストレスから立ち直り、自身の生活をコントロールできるようになるエンパワメントの効果を持つため、他者への不信感や疑惑を低減する働きを持ち得る。また、ビジネス取引で特に対立していた他集団の人々との調整や意思疎通を重ね、信頼の基盤を強化することができる。理論的に導き出されたこれらの点は、本研究の事例研究において検証された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、学術的には平和のためのビジネス(Business for Peace; B4P)研究に信頼という新たな視点を提供し、理論化に貢献するとともに、実証研究の成果を提供することで、どのような文脈でどのようなB4Pの効果が見られるかという知見の蓄積に資する。社会的には、企業がどのように平和に貢献し得るのかを明らかにすることで、企業の平和への取組みを促進することが期待されるとともに、平和構築の援助においても民間部門との協働の可能性を提示する。
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