研究課題/領域番号 |
19K01589
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07030:経済統計関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
唐渡 広志 富山大学, 学術研究部社会科学系, 教授 (00345555)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | オークション市場 / セレクション・バイアス / ヘドニック価格 / 落札率 / アート・オークション市場 / ヘドニック・アプローチ / タイプIIトービットモデル / 参照価格効果 / 条件付きヘドニック価格指数 / 競売市場 / 世代効果 / Tobit model / 住宅価格 / 一般化加法モデル |
研究開始時の研究の概要 |
近年,都市部やその郊外を中心にして1960-80年代に建てられたマンションや戸建て住宅の労築化が進行しており,今後その膨大な資産を活かすための制度・政策の策定が求められる。住宅や土地などの不動産は国民資産の多くを占め,その価値の適切な評価は市場取引や課税などにおいてきわめて重要である。そのため,価格指数や経年が住宅価格に与える効果を適切に測るための手法が必要である。広く用いられている従来のヘドニック・アプローチによる手法では,住宅が建築された年次の世代効果,年齢効果および時間効果を完全に識別することができない。本研究では計量経済学的にこの識別問題を解決する新しい手法を提案する。
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研究成果の概要 |
分析に利用されるデータは,実際に売買が成立した商品からなるため,オークション市場での価格にはサンプル・セレクション・バイアスが生じている。ヘドニック・アプローチにおける計量経済学的手法の改善の一つとして,セレクション・バイアスのあるオークション市場価格を利用して,exponential type II Tobit model による価格指数の計測方法を提案した。分析の結果,セレクション・バイアスを考慮しない最小2乗法による価格指数は,対数価格の条件付き期待値の差分を用いて定義した価格指数に比べて4.3%下方にバイアスをもつことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,都市部やその郊外を中心にして,過去の高度経済成長期以降(1960-80年代)に建てられたマンションや戸建て住宅の老朽化がはじまっている。また,市場で売買できなくなってしまった空き家不動産も確実に増大しており,今後その膨大な資産を活かすための制度・政策の策定が求められる。住宅や土地などの不動産は国民資産の多くを占め,その価値の適切な評価は市場取引や課税などにおいてきわめて重要である。そのため,価格指数や経年が住宅価格に与える効果を適切に測るための手法が必要である。本研究は,価格指数の計測方法に関して新しい手法を提案しており,国が持つ膨大な資産の有効利用の一助になると考えられる。
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