研究課題/領域番号 |
19K01604
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
藤澤 美恵子 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (10502320)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | エネルギーラベル / アイトラッキング実験 / アイトラッカー実験 / 社会実験 / 不動産広告 / 仮想評価法(CVM) / 支払意思額(WTP) |
研究開始時の研究の概要 |
研究の目的は、消費者を省エネ住宅選択の意思決定へと導く建物のエネルギー消費性能の表示制度(エネルギーラベル)の効果を明らかにし、その効果的な表示方法についても確認することである。はたして、「エネルギーラベルは消費者に希求して、省エネ住宅選択へと誘導するのか」を学術的な問いとして、アイトラッカー実験・不動産広告実験・社会実験をおこなう。これらの研究遂行にあたっては、ヘドニックプライスモデルやロジスティック回帰モデルによる分析ばかりでなく、行動経済学の手法も応用して効果を計測する。本研究は、エネルギーラベルの不動産広告の実装までを想定し、現実社会への応用を意識して研究を進める点に特徴がある。
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研究成果の概要 |
エネルギーラベルが開示された場合の消費者の省エネ住宅選択の可能性をWeb調査や実験で確認した。Web調査では階段型よりも連続型ラベルデザインの方が、エネルギー効率の違いへの理解が早く、消費者に好まれることが判明した。加えて、アイトラッキングを使用して再確認をする実験結果でも、意思決定が早い点やラベルの意味の判断が正確にできる点で連続型ラベルの有効性を明らかにした。 不動産広告に連続型ラベルを表示する広告表示実験では、ラベルに文脈情報が加わることで、ラベルの効果が増すことを定量的に計測できた。 本研究の調査と実験結果から、エネルギーラベルが省エネ住宅選択における意思決定に介入できることを検証できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、エネルギーラベルが開示された場合の消費者の省エネ住宅選択の可能性を検証できた。この検証には、ロジスティク回帰分析に加え、傾向スコアマッチング法を使用しており、分析手法においてもこの分野の研究に新規性をもたらしている。 本出版論文は、アジアにおけるエネルギーラベル研究の先駆けであり、その後のHe et al. (2021)を始めとしたアジア圏における連続型ラベルの効果研究の発展に貢献している。また、社会実装に向けてのデザイン要素について確認した点に社会的意義がある。研究成果は、国内外の学会で発表し国際ジャーナルで出版している他、DPなども公表しており、広く研究結果を社会に還元している。
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