研究課題/領域番号 |
19K01677
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
板倉 健 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (90405217)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | CGE / 計算可能な一般均衡モデル / GVCs / グローバル・バリューチェーン / 貿易政策 / 貿易紛争 / 応用一般均衡 / EPA / 応用一般均衡分析 / FTA / 貿易戦争 / 自由貿易 / 貿易摩擦 / GVC |
研究開始時の研究の概要 |
自由貿易協定や経済連携協定により自由化が進展する一方で、協定脱退や新たな関税措置等による貿易摩擦の高まりや保護主義への回帰傾向がある。本研究の目的は、貿易自由化と貿易摩擦の経済効果を分析可能とするグ ローバル CGE モデルを開発し、経済連携協定と貿易摩擦の経済的な影響を複数の将来政策シナリオによる数値シミュレーションから明らからにすることである。また、分析モデルにグローバル・ バリュー・チェーン(GVCs)構造を組み込むことで、当該国家間の貿易政策が、輸出入や国内供給による各国各産業の中間財取引を通じて、他国産業に波及する経路について分析を行う。
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研究成果の概要 |
本研究の成果は、貿易自由化と貿易紛争を分析可能とするグローバルCGE(計算可能な一般均衡)モデルを開発し、経済連携協定と貿易摩擦の影響を複数の将来政策シナリオによるシミュレーションにより定量的に明らかにしたことである。また、分析モデルにグローバル・バリュー・チェーン(GVCs)を組み込み、中間財貿易を通じた他国への波及効果についても分析した。貿易自由化についてはCPTPPとRCEPを、貿易紛争については米中貿易戦争を対象とし、GVCsを通じた効果を分析し、国内外の学会で研究報告を行い論文を発表した。また国内地域への影響分析を目的として、分析モデルに都道府県を導入する新たな方法の開発に着手した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義は、本研究が先駆的な取り組みとしてGVCs構造を備えた逐次動学型グローバルCGEモデルを開発し、分析応用したことにある。この成果により、国際的なサプライチェーンを通じて、経済連携協定や貿易摩擦の影響が当該国から他の国へ伝播する過程をより現実に即したデータとモデルで考察することが可能となった。また日本国内への影響について、都道府県を対象に地域別分析を可能とする手法の開発に着手できた。 研究成果の社会的意義は、国際間の貿易政策が国と国内地域にどのような経済的影響を及ぼすのかを数量的に明らかにすることで、将来の見通しや政策対応に関する判断材料を提供することに資する点にある。
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