研究課題/領域番号 |
19K01694
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07050:公共経済および労働経済関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
中村 和之 富山大学, 学術研究部社会科学系, 教授 (60262490)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 社会厚生 / 複数属性に基づく厚生評価 / ローレンツ支配基準 / ローレンツ支配 / 所得分布 / 一般化ローレンツ曲線 / 複数属性 / 公共財 / 社会厚生指標 / ランキング / 地域経済 |
研究開始時の研究の概要 |
人々や地域間の格差の実態を明らかにし,その社会厚生上の意味を考えることは,学術のみならず政策立案においても大きな関心事である.特に,格差の測定と評価には,所得水準はもとより教育,健康,環境といった多面的な要因が考慮されるべきである. このような問題意識は研究者や社会で広く共有されており,複数の属性に基づき社会厚生を評価,比較するための様々な概念が提示されるとともに,その精緻化が図られてきた. 本研究は,これまで提案されてきた複数属性による社会厚生の評価基準に基づき,社会の福祉水準を評価・比較するための簡便かつ実用的な手法を開発する.さらに,開発した指標の地域経済やその応用可能性を考察する.
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研究成果の概要 |
本研究は,これまで提案されてきた複数属性による社会厚生の評価基準を拡張するとともに,社会の厚生水準を評価・比較するための簡便かつ実用的な手法を開発した.さらに,開発した指標の地域経済や世界経済への応用事例を示すことができた. 具体的には,第一に,所得分布と公共財の自発的供給量の関係を特徴づける条件を見出した.第二に,社会厚生を評価する際に各経済主体に与えるウェイトを考慮して厚生を比較する手法の開発と地域経済分析への応用事例を示した.第三に,逐次的一般化ローレンツ支配基準の多変量への拡張と応用事例を示した.第四に,HDIやSGGs指標に基づき各国の社会厚生の順位を評価する手法を提案した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
経済主体間の格差の実態を明らかにし,その社会厚生上の含意を考えることは,学術のみならず政策立案においても大きな関心事である.近年ではHDI(人間開発指標)のような複数属性に基づく厚生評価が注目されるとともに,SDGsのような世界全体の持続可能性を多面的に評価することの重要性も強調されている. 本研究では,これまで理論的な精緻化と拡張が図られてきた複数属性に基づく社会厚生の評価手法をさらに拡張するとともに,実際の評価方法を構築するとともに応用事例を示すことで政策形成における利用可能性を示した.
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