研究課題/領域番号 |
19K01735
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
影山 正幸 名古屋市立大学, 大学院芸術工学研究科, 准教授 (50516903)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | マルコフ決定過程 / リスク測度 / Uncertainty Theory |
研究開始時の研究の概要 |
人工知能論などと関連される学習理論は、その出発の原点には統計的多段決定過程、意思決定理論があり、マルコフ決定過程は重要な位置を占めている。また、近年、効用関数の期待値の最大化からリスク最小化問題へと関心がシフトしてきており、ここでは確率制御理論のなかで、リスク考慮型のマルコフ決定過程を提案する。リスク評価関数としては、リスク鋭敏型の汎関数を用いてその最適方程式の導出を目指す。さらに、具体的にリスクを計算する手法として深層学習や深層強化学習でのアプローチを検討している。
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研究成果の概要 |
マーケットで売買する人間の意志決定の不確実性も考慮したモデルを考えるために、B.Liu(清華大学)により提唱されているUncertainty Theoryをモデルの中に組み込むことを考え、実証分析では、種々の経済指標(ビッグデータ)を利用したMCMCによるリスク値(Value at Risk、Conditional Value at Risk)の近似値の推定を行い理論値との比較を行った。 その後、ベイズ推定の枠組みの中で強化学習によるパラメータの推定を研究していく予定であったが体調不良に伴う長期入院のため研究継続が困難になり、研究成果をまとめるまでには至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
確率最適化問題において、一般的には与えられた制約条件の下で最適な政策を見つけることが主眼になることが多い。しかし、現実問題を対象とした場合、事前に正確な確率分布を同定することは不可能に近い。よって、古典的な統計学的推論では特定の確率分布の族を仮定したパラメトリックな手法が主流であった。しかし、1990年代から、応用上適応範囲が広いベイズ推定が普及し、現在は人工知能分野の研究に広く活用されていることから、旧来の計量経済学の解析手法を踏まえつつ、確率分布のパラメータがある確率分布に従う(事前分布の想定)というベイズ流の手法で経済データ(株価、為替)の推定モデルの構築が期待できる。
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