研究課題/領域番号 |
19K01760
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
金 よん晋 法政大学, 経営学部, 教授 (80326008)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 日本版不動産投資信託 / スポンサー / IPO / 不動産市況 / 公募増資 / J-REIT / 不動産投資法人 / エクイティ・ファイナンス / 不動産投資信託 / スポンサー企業 / 新規投資口公開 / 公募投資口発行 / SEO / 不動産投資法人の財務行動 / 不動産投資法人の資本構成 |
研究開始時の研究の概要 |
日本版不動産投資信託の発行市場に関する研究は、不動産投資信託(REIT)の発祥地である米国に比べると、遥かに後れを取っている。この研究ではREITの発行体である不動産投資法人と一般事業会社(Industrial Firms)との財務行動の類似点と相違点を明らかにし、そのギャップの縮小に努めたい。とりわけ、不動産投資法人の資金調達意思決定について、日本市場の制度的特性を考慮しつつ、資本構成理論に基づく解釈を試みる。具体的に、投資法人による投資口と投資法人債発行の決定要因を明らかにし、また、投資口発行の際の価格付け過程を解き明かしたい。
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研究成果の概要 |
本研究は、J-REIT(日本版不動産投資信託)の発行体である不動産投資法人のスポンサーが新規投資口公開(IPO)の際に果たす役割と、不動産市況が不動産投資法人の公募増資のタイミングや市場評価に及ぼす影響について分析を行った。まず、IPO時のスポンサーの追加出資は過小値付けと正の関係があり、過小値付けはIPO後公募増資実施を早めることが分かった。また、スポンサーの追加出資はIPO後の企業価値向上に貢献していることが示された。次に、不動産市況として不動産投資家の期待投資利回りとオフィス空室率を用いた分析結果、公募増資のタイミングと市場反応について其々正と負の影響を及ぼしていることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
J-REIT市場は、時価総額基準で米国に次いで世界第二位であり、日本銀行による買い入れや年金積立金管理運用独立行政法人による年金運用の対象になるなど、日本の金融政策や国民生活におけるそのプレゼンスが益々高まっている。しかしながら、J-REIT市場、とりわけ不動産投資法人の財務行動に関する研究は十分とは言えない。また、J-REIT市場は、不動産投資信託の発行及び組織運営においてスポンサーの果たす役割が重大である。このような制度的背景や特徴を踏まえた上で、不動産投資法人のエクイティファイナンス行動を考察し、一般事業会社や海外不動産投資信託市場との類似点と相違点を明らかにすることは有意義である。
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