研究課題/領域番号 |
19K01763
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
志村 裕久 創価大学, 経営学部, 教授 (80768250)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | データ包絡法 / デンマーク / 金融機関 / 業界再編 / ローン効率性モデル / デンマーク金融システム / ローン効率化モデル / ローン貸付の効率性 / ベンチマーキング / 地方銀行 |
研究開始時の研究の概要 |
2008年9月にリーマンブラザーズの経営破綻したことを端に発し、デンマークで発生した住宅金融市場での混乱もあり金融システムの安定化を回避する目的で、デンマーク政府は5つの政策パッケージを導入、2011年8月からの統合パッケージによって、2011年の金融機関数は113から、2016年には74に縮小した。また、リスクプロファイルを監視する目的で、ベンチマーキング手法を導入した。しかしながら、ローン業務の収益性を測るベンチマーキングではなく、金融機関の経営手法としては十分ではないと考えた。本研究では、業界再編が加速的に進んだデンマークにおける地方金融機関のローン効率性の測定方法を探求したい。
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研究成果の概要 |
2段階データ包絡法を用いて、ローン効率性をローン貸出効率性とローン収益性に分解し、ローン効率性モデルを開発した。本モデルでは、各金融機関に対して、ベンチマーク企業が持つ指標からの乖離率を計算し、デンマーク金融市場内におけるローン効率性マップを開発した。リーマンショック後における金融業界の統廃合との関係性を考察したところ、更なる収益性を改善する目的で、隣接あるいは地域内の収益性では劣るが融資効率が高い銀行を買収しとこと、破綻した企業の多くは、ローン貸出効率性、収益性の管理が不十分であるという特徴を持っている。信用力が弱い金融機関の金融危機中の金融機関のデフォルトの確率が高いことが確認できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ローン貸出効率性と収益性に関する研究は多く存在し、本研究もローン効率性を①ローン効率(融資額//預金)と②収益性(純金利収入/融資額)の2つの要素に分解してモデル開発を目指した。ただし、これまでの研究では、これらの側面を同時に考慮したローン効率性については研究されていない。また、個別金融機関の比較に導いた研究はされていない。完全に独立したモデルでは、ローン貸出効率性と収益性が一貫したプロセスで処理されていないため、実際の業務との乖離は避けらない。この研究では、対象金融機関の相対的ローン効率の決定要因を同時に測定するモデルの開発を考えた。
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