研究課題/領域番号 |
19K01927
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
金綱 基志 南山大学, 総合政策学部, 教授 (50298064)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | R&Dネットワーク / 研究開発のグローバル化 / トヨタ自動車 / ゼネラルモーターズ / 現代自動車 / 埋め込み理論 / 研究開発 / 埋め込み / LoO / 知識共有 / 製品開発 / 企業間関係 / 自動車産業 / 造船産業 |
研究開始時の研究の概要 |
製品を開発する際に、企業間で知識を共有しながら新製品の機能や品質の向上させることが、日本企業の強みの一つであると考えられてきた。本研究の核心の一つは、製品の開発段階において、国内において強固な紐帯を作り上げている企業が、海外のパートナーとの間にも知識共有を伴う緊密な協力関係を形成することができるのかを明らかにすることにある。そして、本研究の核心のもう一つの点は、国内の紐帯の質が、海外のパートナーとの関係性拡大のスピードに影響を与えるかどうかを明らかにすることである。本研究では、この2つの点を、自動車産業、電子産業、造船産業を比較しながら見ていく。
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研究成果の概要 |
本研究では、海外へのR&Dネットワークの拡大に、多国籍企業の本国内R&Dネットワークの在り方が影響を与えるのかという点を、トヨタ自動車、ゼネラルモーターズ社(GM)、現代自動車3社の研究者による科学技術論文誌に掲載された共同研究のデータを用いて検証を試みた。その結果、国内において高い埋め込みの下で研究開発を行ってきたトヨタ自動車のR&Dネットワークが、GMや現代自動車と比較してもグローバルに拡大してきていることが明らかとなった。このことは、国内における高いレベルの埋め込みの下でのネットワークが国際的なR&Dネットワーク拡大の障害となるという見解には留意が必要であることを示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、以下を明らかとした点にある。第一に、研究対象とした3社とも、基礎研究レベルにおける組織間ネットワークのパートナーは、多くが大学や研究機関所属の研究者である点である。これは、基礎研究レベルにおいては、各社とも大学や研究機関との連携を重視していることの表れと考えることができるだろう。第二に、GMや現代自動車よりもトヨタにおいて集中性の低下と分散性の上昇の傾向が強い点である。このことは、国内における高いレベルの埋め込みの下でのR&Dネットワークが排他的であるために、それが国際的な組織間R&Dネットワーク拡大の障害となるという見解には留意が必要であることを示すものと考えられる。
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