研究課題/領域番号 |
19K01930
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 関西大学 (2020-2022) 立命館大学 (2019) |
研究代表者 |
佐伯 靖雄 関西大学, 商学部, 教授 (60580389)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 海外事業の展開力 / ASEAN / 自動車部品メガ・サプライヤー / 現地調達 / CASE / 真水の現調率 / 日独メガ・サプライヤー / 自動車部品メガサプライヤー / 国際調達 / 現地調達率 / ドイツ企業 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題の核心をなす学術的「問い」とは,企業経営の国際化に伴う調達活動の現地化を量的・質的に規定する決定的な要因とは何なのかという点である。本研究では,ASEAN市場における日独自動車部品のメガサプライヤーを分析対象として両国企業の現地調達のあり方を比較し,その上でわが国メガサプライヤーをはじめとする自動車関連製造企業の高コスト体質是正の方策を提言する。そのためには,国際調達局面における品質とコストの新しい均衡点を探索することが極めて重要になる。本研究の最大の学術的独自性とは,国際調達における現調率の概念を分解し,より精密な分析を進めるのに適した類型を導入することにある。
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研究成果の概要 |
本研究の当初の目的は,わが国自動車関連製造企業が抱える海外事業の高コスト体質の是正に寄与しうる海外子会社での調達戦略上の課題を明確化することであった。分析対象はASEAN市場での日独自動車部品メガ・サプライヤー4社である。不幸にも研究期間全般がコロナ禍にあったため当初の目的は軌道修正を強いられた。結果,数少ない企業調査と文献調査を併用することで日独メガ・サプライヤーの海外展開における調達機能以外にも視野を拡げ,各社の機能展開の論理について一定の知見を得た。それは,日独4社のASEAN諸国での海外展開のあり方とは,各社の重点(国)市場の構成比率を投影したものになっているということの発見である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は,世界規模で競争力を誇る独メガ・サプライヤーといえども,当該市場での競争に劣後する場合は進出国の数や各拠点の機能配置面で必ずしも他国企業を圧倒するわけではないことを明らかにした点である。日独主要4社のASEAN諸国での海外展開のあり方は,各社の重点(国)市場の構成比率を投影している。すなわち,世界に冠たるメガ・サプライヤーといえどもグローバル市場のいずれにおいても万能選手ではなく,そのルーツとなる市場を中心とした事業展開地域の偏りがまだ濃厚に残っているのである。このことは,当該企業の国際分業や機能展開の基本的性格であり,実証研究を進める際の一定の前提条件を提供したことになる。
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