研究課題/領域番号 |
19K02032
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
異島 須賀子 久留米大学, 商学部, 教授 (20336069)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 監査上の主要な検討事項 / KAM / 監査の期待ギャップ / 監査の透明性 / 監査報告書の情報価値 / 監査報告書の変革 / 監査における監査人の対応 / 内部統制 / 監査報告の変革 / 監査報告書の拡充 / KAM / 内部統制監査 / 期待ギャップ / 会計不正 |
研究開始時の研究の概要 |
財務諸表監査の枠組みと二重責任の原則を前提とした現行制度のもとでは、仮に内部統制に不備があっても、経営者がそれを内部統制報告書に記していれば、監査人は適正意見を表明する建てつけとなっている。しかしながら、監査報告書を拡充することにより、内部統制に関する情報を監査報告書に記載する際に生じる諸問題を解決できるとすれば、監査の期待ギャップの縮小と被監査会社の内部統制の不備是正(会計不正の未然防止)効果が期待される。 本研究では、監査報告書に内部統制に関する情報を追加開示する際に生じる諸問題とそれらに対する具体的な解決策を提示し、監査報告書の拡充により縮小可能な監査の期待ギャップを明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
日本でも2021年3月期決算から監査報告書に「監査上の主要な検討事項(KAM)」を記載することが義務づけられた。 本研究では,KAMの意義や効果を論証し,日本におけるKAMの特徴を解明した。KAMは,監査の透明性と監査報告書の情報価値の向上に貢献することによって,監査の期待ギャップを軽減する可能性があることを理論的に明らかにした。また,2020年3月期の早期適用事例および2021年3月期の強制適用初年度のデータを用いて,KAMについて定量的かつ定性的な分析を行ない,日本におけるKAMの特徴と傾向を析出し,日本における今後のKAMのあり方についてのインプリケーションを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本でも2021年3月期決算から監査報告書に「監査上の主要な検討事項(KAM)」を記載することが義務づけられた。KAMは,これまで表に出ることのなかった監査人の監査判断や監査手続等をふくむため,監査報告書のあり方を大きく変える可能性がある。それゆえ,KAMについての理論的研究に加えて,実際のKAMに基づく実証研究は,喫緊の課題であるといえる。 このような状況において,KAMの意義や効果を論証し,早期適用事例と強制適用初年度のすべてのKAMを定量的かつ定性的に分析し,日本におけるKAMの特徴と傾向を明らかにした本研究は,学術的意義はもちろん,社会的意義も大きい。
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