研究課題/領域番号 |
19K02060
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 大手前大学 |
研究代表者 |
坂本 真司 大手前大学, 国際日本学部, 准教授 (20425094)
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研究分担者 |
松崎 行代 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (60465854)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 地域婦人活動 / 女性の地位向上 / 地域おこし / 生活改善運動 / 文化芸術サークル / 農村起業 / 人形劇 / 識字学級 / 部落差別 / 農村女性起業 / 農村女性 / 生活改善活動 / 文化芸術サークル活動 / ライフヒストリー |
研究開始時の研究の概要 |
1)戦後日本の地域婦人活動に関する先行研究を再検討し、農村女性の地位に関わるそれら先行研究の認識の仕方について整理をする。 2)三重県伊賀市と長野県飯田市において、聞き取りをはじめとする現地調査をおこない、活動経験者の生活史を中心に各種データを収集する。 3)データの分析から、地域婦人活動への参加が、女性の地位を変容させたのかどうか、またどのような形で変容が起こったのかについて暫定的な帰結を得る。 4)得られた帰結をもとに、かつての地域婦人活動が、当時の農村女性の暮らしに関わって有した意味を再吟味し、現代農村社会における女性の地位向上に関わる新たな知見の提示に努める。
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研究成果の概要 |
戦後日本の農村女性の地位変容について、現地調査の結果をもとに、変容の実態や性格、その背景の解明に努めた。中心的なテーマは、女性の地位変容の契機として地域婦人活動が影響するかどうか、どのように影響するかを調べた。調査は2種類からなる。ひとつは、三重県伊賀市における生活改善運動経験者への聞き取り調査である。運動経験者たちが、地域おこしの担い手となって主体性を発揮している場合とそうでない場合を明らかにした。もうひとつは、長野県飯田市ほか複数地域における女性たちの人形劇サークルの調査である。サークル参加者への聞き取りと活動の参与観察を実施し、サークル活動が地域活性化に果たす役割について明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生活改善運動や公民館活動など、戦後日本農村の婦人活動への再評価が活発である。過疎化・高齢化が進む地域社会で、これら活動の経験者らが、現在高齢者となっても地域おこしへと積極的に関わっている。過去の成功体験が、今の頑張りをもたらしているとされる。この見方に対し本研究は、婦人活動が現代社会でどう継承され、現代どのような意義をもつかを調べた。生活改善運動経験者の地域おこし活動への参画状況を調べた結果、運動経験が参画に影響する場合と、そうとはいえない場合の両方が判明した。また各地の人形劇サークルを調査し、公民館活動からの歴史をもつサークルでは、その文化的影響力が地域で高く評価されていることが分かった。
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