研究課題/領域番号 |
19K02063
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 広島国際大学 |
研究代表者 |
江口 千代 広島国際大学, 看護学部, 准教授 (10527732)
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研究分担者 |
橋本 清勇 広島国際大学, 看護学部, 准教授 (50273470)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 地域の子育て / 子育て環境 / 子どもの生活 / ライフストーリー / 軍港都市 / 都市生活空間 / 地域子育て / 生活空間 / ライフストーリー(口述史) / 地域の特徴 / 口述史 / 都市・生活空間 / 建築・都市生活空間 |
研究開始時の研究の概要 |
わが国の子育て環境は、地域ぐるみの子育ての重要性が指摘されてきた一方で、都市では地域ぐるみという環境自体が難しい。ところが、歴史を遡ると都市においても地域ぐるみの子育てが顕在していたことが伺われる。軍港都市であった「呉」がその一例である。本研究の目的は、軍港都市「呉」を対象とし、地域住民の口述史と子育てに影響した建築・都市生活空間の関連の解析から軍港都市が築いた地域子育ての構造を解明することである。これにより、現代の子育て環境に効果的かつ実践的な子育て支援の基礎的視座をめざす。
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研究成果の概要 |
本研究は、かつて軍港都市であった「呉市」が、戦中から戦後復興期に変遷する過程の「地域の子育て」の実態や特徴を人々の口述史から明らかにするとともに、子育てに影響した建築・都市生活空間を分析した。それらを通して、軍港都市が築いた地域子育ての構造を検討することを目的とした。その結果、当時の呉の地域子育ては、海軍拠点の軍港都市として整備され、敗戦後もそれを一部引き継いだ都市機能の中でおこなわれた。子どもは、軍港都市特有の制度・政策環境、教育環境、物理環境、そして多様な人材の流入出による社会環境の変化といった子育て環境の中で育まれ、広い視野で学びと多様性を経験していたことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わが国の子育てに対する支援策は、少子化対策の一つとして重要なものである。国外の子育て支援策は、地域のニーズや地域性に応じて整備が行われている一方で、わが国では全国一律的で地域の特徴やニーズを十分に反映しているとはいいがたい。そのため本研究は、国内外で推進される地域の特徴に応じた子育て支援を構築していくうえでの基礎的視座となることを目指した。本研究では、時代の変遷の中にある地域の子育て環境の中で、当時の社会状況や地域の文化の中にある地域子育ての構造を確認でき、地域の特徴に応じた現代の子育て支援策への示唆を与えうる。
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