研究課題/領域番号 |
19K02076
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
片岡 佳美 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 教授 (80335546)
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研究分担者 |
吹野 卓 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 教授 (70228873)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 地方 / 移住・定住 / 家族実践 / 人口問題 / 高校生 / 外国人移住者 / 島根県 / 中山間地域 / 日系ブラジル人 / 新型コロナウイルス感染症 / 親子ペアデータ / 人口流出 / 地方人口移動 / 家族 / Iターン・Uターン / 外国人 |
研究開始時の研究の概要 |
人口減少が深刻な「地方」の人口移動のメカニズムを解明するため,本研究では島根県をフィールドに,県内外への人口移動が進行していく過程を,地域人口をつくる主体としての「家族」に注目しつつ調査し議論する。とくに①県内若年層の移住・定住,②I・Uターンなど県外都市部からの移住,③近年急速に進む外国人労働者の移住といった島根県に特徴的な地方人口移動問題を取り上げ,それらの移動が,家族内におけるどのような日々の営みによって生じていくのかについて調査し,記述・説明する。
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研究成果の概要 |
地方の人口減少が深刻な問題となっている中,本研究は,家族成員たちが行なう「家族実践」に注目することで,人びとが移住・定住する過程を詳しく分析した。一連の調査を通して,「子を井の中の蛙にさせず,広い世界(=都会)を学ばせる」という親の家族実践が広く浸透しており,そこに変化が起きない以上,地方の若年層人口流出の流れは食い止められないことが示唆された。また,外国人移住者やコロナ下の事例研究で,マイノリティであることや社会的資源が乏しいといった弱みが,家族の凝集性を高める家族実践を促し,それが家族の地域定着を促す可能性を示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
家族実践というアプローチが,地域の人口移動・定住を議論するうえで有効であることを示した。 競争主義・資本主義社会の基準で言えば弱者となる人たちの家族実践が,この地域で行なわれることにより,「地方」の新たな価値が生み出される可能性について示唆した。
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