研究課題/領域番号 |
19K02127
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小川 玲子 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 教授 (30432884)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 国際移動 / ケア労働 / ジェンダー / エスニシティ / 交差性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、多様な枠組みで就労する外国人介護士が、どのように介護セクターに統合・排除されていくのかについて明らかにすることを目的とする。外国人介護士と介護施設に対して、1)多様な属性を持つ外国人労働者の評価、2)外国人労働者の流入による介護現場の変容、3)外国人労働者が介護現場で働き続けるための条件、についての調査を行い、介護セクターにおける外国人介護士の社会統合のあり方を明らかにする。
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研究成果の概要 |
2020年からのコロナ禍により予定していた介護施設での調査が出来なくなり、さらに制度改変もあり、当初の計画から大きく変更を迫られた。日本では介護が安定した仕事であり、介護福祉士に合格すれば在留が継続できることから外国人介護士は増加してきた。一方、外国人介護士の育成のための資源や機会は在留資格によって異なっていた。介護現場ではコロナ禍を経て外国人介護士に対する依存が深まっており、受け入れと定着へ向けた試みも見られる。研究成果の一部は、台湾の国立政治大学でのワークショップやオーストラリアの国際社会学会(ISA)や日本国際政治学会で報告を行っている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コロナ禍は社会階層によって異なる影響をもたらしてきたが、中でもShe-cession と言われるように非正規の女性がより大きな影響を受けてきた。介護(ケア)労働分野は非正規女性が多く集中しているが、国境が封鎖された期間も外国人労働者が増加している。海外の先行研究ではケア労働者の多くがインフォーマルな雇用であるため解雇されてきたが、日本で増加しているのはなぜか。2017年以降、介護には複数の受け入れ枠組みが創設され、安定した雇用と介護福祉士国家試験に合格すれば継続して在留が可能であることから、留学生や技能実習生などが介護分野に流入した。市民権とキャリア形成が重要であることを示唆している。
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