研究課題/領域番号 |
19K02329
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 尚絅大学短期大学部 |
研究代表者 |
菊池 秀彦 尚絅大学短期大学部, その他部局等, 教授 (10301384)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | フィトケミカル / 腸管細胞 / マクロファージ / 活性酸素 / 自然免疫 / Nox2 / ウロリチンA / L-テアニン / 腸管 / スーパーオキシド / 白血球分化 / 3',4'-ジヒドロキシフラボン / エラグ酸 / 腸内細菌 / 活性酸素産生系 / 分化誘導 / 遺伝子発現 / カルコン / スルフォラファン / エクオール / 食品成分 |
研究開始時の研究の概要 |
食生活は健康維持・増進の観点から非常に高い関心を集めている。活性酸素はその発生が食生活とも深く関わり、老化や発癌の原因の一つとして健康維持・増進に強い影響を及ぼす最重要因子の一つである。活性酸素は無秩序に発生した場合には生体に大きな害を及ぼす一方で、発生する時間、量及び場所が適切に制御されている場合には殺菌剤や情報伝達物質等、有用な物質として機能しうる。本研究課題では、食物の摂取(摂食)と活性酸素産生の関わりという観点から、摂取した食品成分やその誘導体(代謝物等)によって腸管に存在する活性酸素産生細胞の活性酸素産生系が受ける影響とその機序について、網羅的・総合的に解析する。
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研究成果の概要 |
腸管に存在する細胞の活性酸素産生系として、本研究課題では主としてマクロファージのNox2(gp91-phox)に着目して研究を進めた。レチノイン酸でU937細胞(ヒト単芽球様株細胞)を処理するとマクロファージ様細胞へと分化するが、この際活性酸素産生能が惹起される。この系に種々のフィトケミカルを添加して、これらが活性酸素産生能に及ぼす影響を調べた。その結果、カルコン類、スルフォラファン、ウロリチンA、3',4'-ジヒドロキシフラボンやL-テアニンがgp91-phoxの遺伝子発現を増強することによって、白血球の活性酸素産生能を惹起して自然免疫を活性化する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食品中に含まれる植物性生理活性物質(フィトケミカル)は多彩な生物活性を有し、疾病の予防や治療を通じて人間の健康維持に寄与することが期待されている。本研究では、食品成分と直接接する機会が多い消化管の中で活性酸素産生能を有する腸管細胞、特にマクロファージに着目して、フィトケミカルがマクロファージの活性酸素産生能に及ぼす影響を解析した。その結果、カルコン類、スルフォラファン、ウロリチンA、3',4'-ジヒドロキシフラボンやL-テアニンがマクロファージの活性酸素産生能を亢進することが明らかとなった。これらの研究成果は、上記フィトケミカルが免疫力(自然免疫)を増強する可能性を強く示唆するものである。
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