研究課題/領域番号 |
19K02368
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
日下部 裕子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, グループ長補佐 (90353937)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 味覚 / フレーバー / 受容体 / 口腔感覚 / 嗜好 / ストレス応答 / 嗜好性 / 生理応答 |
研究開始時の研究の概要 |
「なぜ、食べ物はおいしくなくてはならないのか」「私たちはおいしさをどのように食品に付与すべきか」という問いを解決するために「味付け」に着目し、味の混合による嗜好性の改善が、味の情報伝達過程においてどのような作用機序で起きるか、味付けが食品成分の消化吸収にどのように影響するかを調べる。具体的には、①低嗜好の味への甘味の混合による味の認識過程の変化の検討、②甘味の付与による食品機能性成分の吸収効率変化の検討を行い、マウスを用いた動物実験とヒトによる官能評価および非侵襲的な生理応答評価の結果を比較することを特徴とする。これらの研究は、心身を満足させる食の創出に寄与することが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究は、苦い野菜に調味料を添加して食べやすくするといった、味付けによる嗜好の変化に生理学的な根拠を示すことを目的とし、味付けが味の強さ、食品成分の消化吸収やストレス応答にどのように影響するかの解明を試みた。受容体レベルでは、モモや乳製品の香気成分であるラクトン類の中に、唐辛子の成分であるカプサイシンやワサビの成分であるアリルイソチオシアネートの辛味を低減させる効果があることを見出した。また、人試験により、酸味に甘味やうま味を添加した場合に酸味が引き起こすストレスが低減する傾向を観察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
味に関する研究は、生理学的な感覚研究と調理科学的な研究の間に大きなギャップが存在している。生理学的な味覚研究では、単独の味のみの研究が多く、味を混合する研究は限られている。また、味と香りの混合研究も少ない。そこで、本研究では受容体から人まで幅広く味を混合した研究を行った。本研究のようなアプローチは、生理学と調理科学を繋げ、多角的な視点から科学的根拠に基づいた味付けにつながることが期待される。
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