研究課題/領域番号 |
19K02376
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 新潟県立大学 |
研究代表者 |
神山 伸 新潟県立大学, 人間生活学部, 教授 (70525401)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | コラーゲンペプチド / 線維化抑制作用 / 抗炎症作用 / 内臓脂肪蓄積抑制作用 / 上皮間葉転換 / ブレオマイシン / 細胞外マトリックス / 肺線維化 / 線維化 / TGF-β / 軟骨分化 / 脂肪蓄積 / プロテオグリカン / 内臓脂肪抑制 / 皮膚線維化 / 恒常性 |
研究開始時の研究の概要 |
リウマチ関節炎を含む関節疾患の症状軽減を目的として、コラーゲンペプチドやコンドロイチン硫酸のような軟骨基質の構成成分を含むサプリメントや健康食品が多く流通しているが、その有効性については疑問点が多い。本研究は、生体における細胞外マトリックスの恒常性にコラーゲンペプチドがどのように影響するかをみるとともに、コラーゲンペプチドの新しい作用として摂食調節に機能する可能性を調査する。これらの検討により、「恒常性維持」という新しい面から機能性ペプチドとしてのコラーゲンペプチドの作用を総合的に解析する。
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研究成果の概要 |
コラーゲン由来ペプチドの新たな機能性として、高脂肪食誘導性肥満マウスで内臓脂肪蓄積抑制作用を持つことを明らかにした。また、肺胞由来の細胞株であるA549細胞を線維化モデル細胞として用い、線維化誘導条件ではコラーゲン由来ジペプチドがその筋線維芽細胞への分化と線維化を抑制する可能性を示した。さらに、ブレオマイシン投与による線維症モデルマウスを用いて、コラーゲンペプチドが間質性肺炎による肺重量増加と肺胞構造の破壊を抑制することを示した。ただし、その作用はコラーゲン合成の抑制ではなく、炎症を軽減することにより間質性肺炎の発症と線維化を抑制しているものと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、コラーゲンペプチドが線維化の抑制効果を持つことを示すとともに、「恒常性維持」という疾患予防の根幹となる面からコラーゲンペプチドの作用を明らかにした。さまざまな臓器の機能低下に繋がる線維化はコラーゲンの過剰合成が原因であるが、これまでのコラーゲンペプチドに関する研究は、コラーゲンを含む細胞外マトリックス成分の材料補給による合成促進効果が中心であった。本研究の成果により、コラーゲンペプチドの新たな生理活性が明らかにされたとともに、その機能性ペプチドとしての有効性に科学的な根拠が付け加えられたものと考えられる。
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