研究課題/領域番号 |
19K02463
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 京都女子大学 |
研究代表者 |
村井 尚子 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (90411454)
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研究分担者 |
坂田 哲人 大妻女子大学, 家政学部, 講師 (70571884)
阿部 直美 京都女子大学, 教職支援センター, 特任教授 (00411455)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 教育的タクト / リフレクション / コルトハーヘン / ヴァン=マーネン / 8つの窓 / 教師の専門性 / 現象学的記述 / ダマシオ / 保育者の専門性 / 保育者の成長 / 行為と感情の関係性 / マックス・ヴァン=マーネン / 8つの窓 / 教師・保育者の専門性 / 教育実習のリフレクション / 保育観の変容 / 保育のリフレクション / ペダゴジー / 教師・保育者の感情 / 教育のパトス的側面 / オランダ / 教師教育 / 保育者の専門性向上 / 現象学的教育学 / アラクトモデル / 教員・保育者の資質向上 / 教員養成 / 実践知 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、教師・保育者が実践から絶えまなく学び続けるために、教育・保育実践をリフレクションすることの意義と効果について検証する。リフレクションの技法を用いることで、日々の実践を振り返り、そこに内在する教師自身の保育観、子ども観を根本的に問い直すことが期待できる。本研究の特徴として次の2点があげられる。1点目は、非言語的側面に着目したリフレクションの方法を具体的に検討していくことである。2点目は、実践フィールドにおいてリフレクションの効果を定性的・定量的手法を用いて検証し、その深化のプロセスを明らかにしていくことで、教師が実践知を身につけるための継続的な学びを保証するための手立てを明らかにする。
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研究成果の概要 |
教育および保育実践のリフレクションによって教育的タクトをはじめとする教師の専門性が向上することについて、理論的かつ実証的に明らかにすることができた。 理論的な面では、単著『ヴァン=マーネンの教育学』(ナカニシヤ出版、2022年)を上梓した。さらに、メルロ=ポンティの現象学的な身体論、アントニオ・ダマシオの脳科学、美学の議論などを参照することで、リフレクションによって行為の規定にある自身の感情への気づきを促すことを明らかにした。 さらに、保育所・小学校への参与観察、インタビュー、質問紙調査などを通じて、リフレクションを実践することが教師の専門性の向上に繋がることを実証的に検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、教育学研究や実践においてリフレクションという営みについて数多く語られるようになってきているが、リフレクションがどのような行為を指すのか、リフレクションによって何が明らかになるのか、どのような教師の専門性の向上が可能なのかを理論的かつ実証的に精査した研究は管見の限りほとんど見られない。本研究はこの点について検討と検証を重ねたという点において、学術的な意義があると考える。 さらに、教師や保育者が実際にリフレクションを行う際の手法や注意点についても実証的に明らかにすることができた。これは、我が国および海外の教育実践者のリフレクションのあり方に広く影響を与え得るものであると言える。
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