研究課題/領域番号 |
19K02523
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 九州大学 (2022) 電気通信大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
鶴ヶ野 しのぶ 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 教授 (10359630)
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研究分担者 |
井上 まり子 帝京大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (20508048)
錦谷 まりこ 九州大学, 持続可能な社会のための決断科学センター, 准教授 (40327333)
矢野 栄二 帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50114690)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 理工系女性研究者 / 無意識バイアス / 人材活用 / 非正規雇用 / ダイバーシティ / 女性研究者支援 / 多様な働きかた / 健康影響 / 無意識のバイアス |
研究開始時の研究の概要 |
わが国の女性研究者は全研究者の15.3%と増加傾向にあるが、理工系分野における女性研究者の参入は進んでおらず、約半数(45%)は非正規雇用である。 性別に関する「無意識のバイアス Unconscious bias」は女性労働者のキャリア構築に大きなハードルとなり、低い自己効力感や勤労意欲の低下等と関連することが指摘されている。 これらを踏まえ、1)女性割合が特に低い理工系分野では無意識のバイアスは他の分野と量的・質的に異なるか、2)それらが女性研究者のキャリア構築にいかなる影響を及ぼすか、3)無意識バイアスが女性研究者の健康感やメンタルヘルスに及ぼす影響について明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、女性理工系研究者における「無意識バイアス」を含むキャリア上の昇進困難の要因を明らかにすることを目的とした。理工系学術団体の複数年アンケート個票を用いたキャリア形成に及ぼす無意識バイアスの影響分析(量的研究)、および男女共同参画学協会加盟学会の研究者へのインタビュー(質的調査)を予定していたが、個人情報の扱いや結果公開に関してコンセンサスが一致せず、またコロナ禍による対面インタビュー困難により、既存の先行研究・資料のレビューを行って、新たな研究環境を構築することとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、女性研究者のキャリア形成にかかわる要因を無意識バイアスの影響を含めて分析し、女性労働者の健康保持もふまえた支援につなげていくことが社会的意義がある。 既存研究のレビューから、無意識のジェンダーバイアスは女性のキャリアの上昇にネガティブに作用すると推測され、無意識バイアスの認識が強い女性では主観的健康感やストレスなどの健康指標の不良が認められる可能性が推察された。学術研究の現場は女性が能力を発揮できる雇用環境にはなっておらず、有効な人材活用がなされているとはいえない。本研究の結果は、女性研究者を対象としつつ多様な社会的背景を持つ人々の働き方を改善するための一助となるものと考えられる。
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