研究課題/領域番号 |
19K02572
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 愛知大学 |
研究代表者 |
加藤 潤 愛知大学, 文学部, 教授 (80194819)
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研究分担者 |
田川 隆博 中部大学, 人間力創成総合教育センター, 准教授 (10454448)
今津 孝次郎 星槎大学, 大学院教育学研究科, 教授 (30025118)
林 雅代 南山大学, 人文学部, 准教授 (40298550)
白山 真澄 (白山真澄) 東海学院大学, 人間関係学部, 教授(移行) (60726909)
長谷川 哲也 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (90631854)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 学び直し / リスキリング / リカレント教育 / イギリス教員養成制度 / PGCE / ジェンダー格差 / 学歴階層 / 生涯教育 / イギリス / 骨太の方針 / ジェンダー / 学歴 / 格差 / 教育再生実行会議 / 企業教育 / 社会人教育 / 社会人の学び直し / イギリス社会人入学 / 生涯学習 / 社会人入学 / 高等教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本人が生涯にわたって学び直す社会を構築するためには、何が不足しているのかを追求するものである。言い換えれば、先進諸国の中で大学における社会人学生比率が最も低いのは何故かを分析し、学び直しを促進するためには、どんな政策が必要なのかを提言することをめざしている。政府が様々な学び直し政策を打ち出しても、日本人の人生観、生活感、幸福感の中には、あえて学び直す必要はない、という「内向的」心情が流れており、それが、ダイナミックな人定転換を恐れる要因になっていると考えられる。そうした抑制要因を乗り越える政策とは何か、その点を本研究全体で明らかにしていきたい。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、リカレント教育、または、学び直しと呼ばれる、政府による社会人の再教育プログラムが、我が国の地方中小企業で働く人々の教育意欲と整合性を持つのかを分析することである。加えて、学卒後、仕事を変えることの少ない我が国の働き方は、欧米の流動的な転職状況と比べ、なぜ、保守的なのかという、働き方の国際比較文化分析も行った。その結果、1)大都市、高学歴者中心の学び直し政策、リスキリング政策は、地方で働く人々の教育意欲の中身とズレがあることが明らかになった。2)我が国の保守的な労働慣行は、国民性ではなく、制度的に転職する誘因に乏しいことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、ひとつには、これまで生涯教育、学び直しという概念で分析されてきた教育言説を、その源流を1973年にOECDが提唱したリカレント教育概念にまでさかのぼることで、言説の変容構造を明らかにしたこと、さらに、それをもとに、現在の企業従業員の典型である地方の中小企業で働く人々がどのような学び直し意欲をもっているかを、様々な変数とクロスすることで浮き彫りにしたことである。本研究から得られた知見は、現在、政府が重点的に進めている学び直し、リスキリング政策に、ひとつの欠陥があることを指摘している点にある。すなわち、現在の政策が、大都市、高学歴者に都合の良い内容に偏っている点である。
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