研究課題/領域番号 |
19K02573
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石岡 学 京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (00624529)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 入学試験 / 1920年代 / 中等学校 / 入試改革 / 能力観 / 教育と選抜 / 歴史社会学 / 中等学校入学難 / 選抜の公正性 / 進路問題 / 試験地獄 / 教育測定 / 言説 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、1920年代の中等学校入学難問題をめぐる議論のありようを総体的に明らかにし、そこにおいて選抜の公正性がどのようなものとして捉えられていたのかを明らかにするものである。特に、入学試験のあり方をめぐる議論の中で、それぞれの主張の前提・根拠となる能力観の解明に注力する。それを通して、近代日本社会に通底する「選抜の公正性」をめぐる問題系のフレームワークを解明することを研究の最終目標とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、1920年代日本の中等学校入学難問題をめぐる議論のありようを、総体的に解明したものである。特に、入学試験のあり方をめぐる議論の中で、それぞれの主張の前提・根拠となる能力観に着目しつつ、選抜の公正性がどのようなものとして捉えられていたのかを明らかにした。それを通して、近代日本社会に通底する「選抜の公正性」をめぐる問題系のフレームワークを解明した。そこには、中等学校入学資格をめぐる能力観、能力の可変性に対する認識、人為的選抜の技術的限界に対する認識の三つの要素が関連していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、第一に、断片的に行われてきた1920年代中等学校入学難問題に関する先行研究を乗り越え、同問題に関する議論の全体像を総体的に明らかにした点である。第二に、入試をめぐる議論の分析を通して、選抜の公正性(特に、メリトクラシーという大原則を実践レベルでどう運用するか)に対する近代日本特有の社会的認識を明らかにした点である。以上の知見は、教育と選抜に関する歴史社会学研究としての学術的意義だけでなく、今後も求められるであろう入試改革の議論・動向に対し有益な示唆を与えうるという点で、社会的意義を有している。
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