研究課題/領域番号 |
19K02778
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
澤田 麻衣子 群馬大学, 共同教育学部, 准教授 (20645246)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 空間図形 / 読図 / 図表現 / 空間認識力 / 問題作成 / 幾何教育 / 数学教育 / 読図問題 / 見取図 |
研究開始時の研究の概要 |
算数・数学の図形学習の場では論理的、系統的、抽象的に図形や空間を扱うことを通して空間を認識する力を養うことができる。しかし、空間図形を平面上に表現した図を媒介にした学習場面にはスムーズな教授が困難な状況がある。この要因は学習者の読図過程の不明瞭さの上に授業者の図の扱い方が不適切なものになってしまっていることが考えられる。本研究の目的は、学習者の読図過程に用いる念頭操作内容を捉えるための算数・数学的な読図問題作成である。これまで行ってきた図表現学習の教材に関する研究結果と図学教育などの先行研究結果を基に問題を作成し、その問題を用いた調査を小学生から大学生までを対象に行い、読図問題を完成させる。
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研究実績の概要 |
本研究は、学習者の読図過程に用いる念頭操作内容を捉えるための算数・数学的な読図問題を作成することを目的としている。これは、学習者が空間図形の表現された図を読む過程(読図過程)の不明瞭さと、授業者の空間図形の図表現や表現された図の扱い方の不明瞭さが互いに絡み合っているのではないかという点に着目したことが背景にある。作成する読図問題の特徴は、解答者の思考過程が映像的イメージ操作または言語的操作のどちらの活動が主となっているか言及することにある。 今年度は、2021度実施した調査結果をまとめ、調査問題に解答とともに記入された内容について詳細に分析を行った。実施した調査は、先行研究の成果や調査結果を基に作成した読図問を用いて、対象は中学1年生から3年生(計388名)に紙面における記述式で行ったものである。問題の解答結果だけでなく、用紙に記述された内容を分析することで、図の活用の仕方は2通りあることが見受けられ、図を活用することで誤答を引き起こす姿を捉えることもできた。この結果をはじめ、解答結果と記述内容とを考察することで、算数・数学の学習における図表現や読図の位置づけ,学習者の読図過程に用いる念頭操作内容を捉えるための算数・数学的な読図問題のあり方の見通しをたてることができたのが本年度の成果である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
読図問題による実施結果のまとめを基に、詳細な記述内容の分析に取り組むことができた。しかし、前年度までの試案実施時期の遅れやデータ入力の係る作業の困難による遅れが影響し、完全に進捗を取り戻すには至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度に実施した読図問題の調査における記述内容の分析結果をまとめ、空間図形の学習における読図および図表現の問題点について明らかにするとともに、算数・数学的な読図問題のあり方における課題を明示する。
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