研究課題/領域番号 |
19K02881
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
明谷 早映子 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任研究員 (90820598)
|
研究分担者 |
岡 明 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (00251273)
伊藤 伸 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90520883)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 利益相反管理 / 課題と対応の共有 / 研究インテグリティ / ステークヘルダーのリテラシー向上 / 利益相反マネジメント / 産学連携リスク / 大学発ベンチャー / 経済安全保障 / 研究リスクマネジメント / 組織ガバナンス / 組織の利益相反 / 個人の利益相反 / リスクの具体化 / 実務の視点 / 産学連携 / 大学ガバナンス体制 / 意思決定バイアス / 利益相反リスク |
研究開始時の研究の概要 |
大学が大型の産学共同研究、大学発ベンチャー投資、技術移転等を実施するときには、大学が産学連携から大きな経済的利益を得る可能性があり、そこで発生する利益相反のマネジメントに関する適正な枠組み作りが求められている。 大学には、大学組織の意思決定バイアスにつながり、組織の倫理的なリスクを生じる組織の利益相反と、個人の研究者の利益相反がある。 本研究では、組織と個人の利益相反マネジメントを起点として、全学的・分野横断的な大学ガバナンス体制モデルを構築する。本研究により、大学が先進的な枠組みの産学連携に取り組む際にも、組織のリスクに迅速に対処することで、産学連携活動の発展が期待される。
|
研究実績の概要 |
利益相反管理について、各大学のポリシーや内規は、相当抽象的な方針を定めるに過ぎず、大学によっては、利益相反を管理すべきシチュエーションが明確に特定されていない。そのため、現場では、違和感は感じているものの、明確なルール違反を見いだせず、対応に苦慮することが多い。また、利益相反管理の対象となるリスクは、産学連携活動の相手先企業への啓蒙活動も必須となる。 そこで、2022年度は、アカデミアの現場の研究マネジメント人材(URA含む)と産学連携の相手先企業の法務担当者のリテラシー向上を狙った情報発信や学会発表を行った。本研究の成果は、学内外の教育・研究機関で、利益相反管理にかかる方針策定、現場対応、啓もう用資料の作成等にも生かされている。また、研究インテグリティ確保のための利益相反管理についても、学会内での議論の場をつくり、その成果を論文としてまとめており、20203年度中の公開が見込まれる。また、国際発表では、大学と大学発スタートアップの間で発生する利益相反とそのマネジメントについて今までの成果を発表し、今後の研究の進展に資する成果を得た。Forum on Conflict of Interest in Academe (FOCI Academe)のコミュニティを通じて、米国の大学が利益相反管理にかかる人件費等の経費の財源をどのように位置づけているか、調査を行った。アドミニストレーション部門の経費の日米の違いについて、レポートをまとめ、学内外で情報共有している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍の影響で、国外出張は実現できていないが、国内外の学会・会合にWebで参画することができ、遠隔地の研究マネジメント人材との交流が順調に進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
アカデミアでリスクマネジメントに関わる人材が広く全国で繋がり、課題を共有し、対応策を議論するネットワーク形成の準備を進めている。
|