研究課題/領域番号 |
19K03039
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
井上 裕美子 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (40288767)
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研究分担者 |
安留 誠吾 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (50252721)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ナッジ / 骨格推定 / 健康増進 / 歩きたくなる大学づくり / 学習効果 / ラーニングアナリシス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,①ウェアラブルデバイスを用いて,1日の生活習慣をモニターし,学習者の心拍数などの生理データ,運動・行動データをLAのデータとして分析し,成績アップを促す因子を解明する.また,さらに,②身体活動促進を行うことにより健康増進を図り,学習のプラスサイクルづくりとして,大学内を丸ごと網羅して,多人数で継続可能なシステム「思わず歩きたくなる大学づくり」を開発する.
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研究実績の概要 |
目的:本研究では,(1)学生の生活習慣の改善や運動促進をどのように行うか,それに関連するデジタルコンテンツを作成すること,および(2)運動を促進する「思わず歩きたくなる大学づくり」のシステム開発を行うことも目的としている. 実績内容:(1)2022年度は,デジタルサイネージのコンテンツの考案と,(2)「思わず歩きたくなる大学づくり」のためのサイネージ開発として,複数設置するサイネージ間で個人を特定し,個人に応じたコンテンツを提示するため,サイネージ間の連携を想定した人物同定手法を検討することを目的としていた. (1)サイネージのコンテンツとしては,歩行特徴を分析して,フィードバックを行うことにより,歩く意欲を促進するものを考案した.具体的には,Webカメラを用いて骨格推定を行い,推定された骨格から歩行を分析し,年代を推定する要素を検討した.自分の年齢より高い年齢を提示された場合,もう少し歩いてみようという意欲が湧くことを想定したコンテンツ内容とするため,歩行から年齢推定を行う基礎実験を16名の実験参加者で行い,基礎データの収集を行った. (2)サイネージ間の連携システムの開発としては,サイネージを閲覧しているユーザーに応じたコンテンツを表示する仕組みの検討を開始した.顔などの個人情報を用いた個人識別はすでに先行研究等で検討されているが,今回は,顔情報等の個人情報を極力用いずに,個人の識別精度を向上させるためにさまざまな検証を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は,(1)生活習慣の改善と効率的な運動促進方法の提案(2)サイネージ間の連携に関わる個人識別手法の検討を目的としていた. (1)については,サイネージ提示用の運動促進システムの開発の一環として,歩行分析を用いた年齢推定フィードバックコンテンツの基礎データ収集を行なった.Webカメラを用いて得られた映像から機械学習による骨格推定を行い,得られた骨格から算出した膝関節角度や股関節角度等が,年齢推定のためのデータとして有効であることが,実験により明らかになったが,それをインタラクティブにフィードバックするシステム開発が遅れている. (2)については,顔認証以外のユーザー識別方法の検討を行なった.歩行を行う人物のスケルトンデータを多クラス分類することで,個人識別を行う手法を検討したが,サイネージに向かって歩いてくる想定で,前方から撮影した場合,歩行特徴を抽出しにくく,今後さらに検討する必要が示された.
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は,(1)歩行動作から年齢を推定し,フィードバックを行うコンテンツの完成を目指すとともに,学生の学習に役立つコンテンツ開発も行う予定である. (2)サイネージ間の連携をとるために極力個人情報を使わずにスムーズに行えるような検討を行い,大学内にサイネージを複数設置し,連携をとることによって「歩きたくなる大学づくり」の実装を目指す予定である.
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