研究課題/領域番号 |
19K03150
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 文教大学 (2021) 白鴎大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
山野井 貴浩 文教大学, 教育学部, 准教授 (40567187)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 進化 / 共通性 / 多様性 / 教員養成 / 教員対象調査 / 経験の絶滅 / 野外観察 / 経験の消失 / 生物の共通性と多様性 |
研究開始時の研究の概要 |
「共通性と多様性」は生物を包括的にとらえる視点であり、生物学を学ぶ際に最も大切な見方として、次期学習指導要領における生物教育においてはより一層重視される。この視点を養成するには進化の理解が必要となるが、国内において現職教員や教員養成課程の大学生の進化の認識状況は調査されていない。よって本研究は、現職教員および教員養成課程の大学生の進化(系統分類学を含む)に関する認識、およびその認識が「共通性と多様性の視点」を重視した授業の展開に繋がるかを明らかにすることを目的とする。進化に関する認識や進化の受容が進化以外の単元の授業に与える影響についてはこれまでほとんど調べられておらず、国際的にも価値がある。
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研究成果の概要 |
本研究は、現職の高等学校理科(生物)教員の進化に関する知識や受容、およびそれらが進化の単元の授業の充実や他の単元における進化の視点を重視した授業に繋がるかを明らかにすることを目的とした。質問紙調査の結果を統計的に分析したところ、進化の単元の授業の充実度、および進化以外の単元における進化の視点での授業の実施に影響する要因を見出すことはできなかった。進化の授業では観察・実験や探究活動がほとんど行われていないことが示唆され、また95%以上の教員は教材不足を感じていたことから、進化の授業を充実させるためには、教育現場で利用しやすい教材を普及させることが必要と考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物学教育において「進化」は重要視されているため、様々な国々において大学生や市民を対象に進化の受容や知識に関する調査が行われてきた。しかしながらこれらの研究はアジア圏ではほとんど行われてこなかった。2018年告示の学習指導要領における高校生物教育においては「進化」がより一層重視されるものの、その担い手となる教員の進化に関する知識や受容の状況は調査されていない。本研究の結果、進化授業の充実度に影響する要因は見いだせなかったものの、教員であっても理解や受容が不十分である項目が明らかとなった。今後、その点を補う教員研修や教員養成プログラムの開発が期待される。
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